那須塩原市は、道の駅「明治の森・黒磯」(青木)の再整備事業で建て替える青木ふるさと物産センターの基本設計を決定した。建物はS造平屋建て面積1179平方mで直売所(マルシェ)を中心にカフェレストラン、多目的スペースを配置。屋根には太陽光発電設備を設置し、第1駐車場を再整備する。今後実施設計に移り2023年度に工事を開始。4~6月に建物を解体し、6月から本体建設工事に着手する計画。24年度上期の供用開始を予定。基本設計段階の概算事業費は9億3425万円、建築工事費は7億1399万円。
マルシェ(322平方m)は農産物などの直売所とパン・乳製品の工房で構成。工房では地域の生乳を原料とした製品の提供、バターの製造、焼き菓子やパンの製造販売を行う。
カフェレストラン(108平方m)は旧青木家那須別邸が見える側に配置し、屋外テラススペースを設ける。マルシェ、カフェからは食材の製造工程が見える計画とする。厨房・工房機器購入費は4000万円。
多目的スペース(65平方m)は森のトイレ側に配置し、自主事業のワークショップ、外部への貸し出し、地域住民の交流の場などに活用。隣接して情報発信スペース(24平方m)を設ける。管理部門は事務室(24平方m)、荷捌き室(26平方m)など。搬入用駐車場を整備する。
太陽光発電は106kWの設備を導入。費用は9053万円を試算。省エネ効果をさらに高めるための断熱材や窓断熱性能の向上、高効率空調設備導入に658万円を見込んだ。基本・実施設計は刈谷建築設計事務所(那須塩原市)が担当。
建物前面の第1駐車場は植栽のレイアウトなどを変更して駐車可能な範囲を拡大し、排水工事も行う。駐車場整備費は4285万円。
建物の解体工事は23年4月にも着手。費用は補正予算措置も視野に準備が進められる見通し。解体費は建物やインターロッキング、アスファルトの処分、樹木伐採などを含め4030万円を想定している。
「明治の森・黒磯」は一般県道黒磯田島線沿いの道の駅。敷地面積は約7・5ha。青木ふるさと物産センターや国指定・重要文化財の旧青木家那須別邸が建ち、花が咲き誇るハンナガーデンなどがある。
設置から20年以上が経過し、直売所や飲食機能を持つ物産センターは老朽化が著しく、手狭な状態。前面の第1駐車場は植栽スペースが多く、駐車可能台数が少ないことが課題となっていた。地域活性化の拠点施設に再生し、災害時の対応力も強化する。
















