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栃木県日光土木事務所

日光土木、120号馬返2.1km予備設計、清滝工区は交差点改良工

2022/06/29 日本工業経済新聞(栃木版)

 県は、日光市清滝の国道120号1・8㎞の3車線化で今年度は122号分岐の細尾大谷川橋交差点影響部の改良工事と区間内の舗装工事を発注。細尾大谷川橋交差点からいろは坂入口まで2・1㎞の馬返工区は事業化を見据え道路予備設計を進める。県日光土木事務所によると、3車線を確保するため西側の大谷川と東の山側を比較し拡幅を検討、予備設計で法線を固めていきたいとした。道路予備設計はピーシーレールウェイコンサルタント(宇都宮市)が担当する。

 120号の多車線化は、行楽期などに日光宇都宮道路が合流する清滝ICとの交差点がネックとなり、日光宇都宮道路などに長い車列が並ぶ渋滞対策を企図した。県は清滝ICからいろは坂まで4・5㎞について段階的な整備を決め、中間部の122号分岐の細尾大谷川橋交差点を境に工区割りを設定。交互通行の2車線から中宮祠方面を2車線とする3車線整備を進めている。

 1期整備は清滝ICから細尾大谷橋交差点まで2・4㎞。このうち現道路幅で3車線が可能な用地取得の必要のない清滝IC側0・6㎞の整備を完了し渋滞緩和の効果を確認。引き続き細尾大谷川橋まで1・8㎞の拡幅整備を進めている。

 拡幅は主に大谷川が流れる西側で、今年度は細尾大谷川橋交差点影響部の改良と舗装工事を発注するとした。先行して交差点付近で大谷川に流れ込む沢を渡河する橋梁工事を繰り越しで実施。工事は1車線分を継ぎ足す形で進めている。とちぎの道開通宣言では、24年度に開通する。

 馬返工区は2期整備に当たり、道路予備設計では大谷川側に拡幅するか、山側をカットし拡幅するのか検討する。検討に当たっては国交省日光砂防事務所や林野庁日光森林管理署などと調整していく見通し。事業化は清滝工区開通の24年度を想定している。

 馬返工区3車線の完了後は、清滝工区2・4㎞の4車線化を予定している。

 事業化は17年度。国交省の第1回官民連携による地域活性化のための基盤整備推進事業に県が応募し採択された。内容は日光地域における広域観光ルート構築のための交通基盤整備調査。事業化に当たり県は、平面図化に加え、渋滞状況分析と交通量調査、観光動向・需要調査などの事前検討を行い、対策箇所の設計を実施してきた。

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