県中部農業事務所農村整備課は、前橋市や渋川市などで行う坂東大堰２期地区を開始する。初年度の２０２２年度は実施設計および調査業務一式を委託。９月上旬に指名競争入札を行う方針で準備を進めている。事業で計画している工事内容は水路の長寿命化がメインとなる。

同地区は、農山漁村地域整備交付金の水利施設等整備事業で実施する。事業期間は30年度まで。事業費は25億円となっており、うち23億５８００万円を工事費に充てる。測量設計費は１億２００万円。調査計画は藤和航測（前橋市）がまとめた。

施工対象の水利施設は、利根川左岸の広桃用水系統と、右岸側の天狗岩用水系統。前橋市および渋川市などを流れている。開渠は側壁および底を改修。暗渠は鋼板の内巻によって長寿命化を図る。ゲート類の施工方針はこれから詰める。

事業全体で計画する具体的な施設整備計画としては◇広桃接続隧道＝鋼板内巻工Ｌ27ｍ◇広桃開渠＝底版補修工・側壁補修工Ｌ７６１・９ｍ◇広桃沈砂池排砂路＝鋼板内巻工、ボックスカルバート更新Ｌ１１０・２ｍ◇天狗岩連絡暗渠＝鋼板内巻工Ｌ80・５ｍ◇天狗岩練石積開渠１＝底版補修工・側壁補修工３５７ｍ－が盛り込まれている。これから委託する実施設計業務で各施設の施工方法を検討。具体的な施工計画を練り、23年度から段階的に工事発注を進める。

対象施設の諸元は次のとおり。

【広桃開渠】

ＲＣ三面張り、Ｂ×Ｈ７・７ｍ～４・７２×３・６８、Ｌ７６１・９ｍ

【広桃沈砂池排砂路】

ＲＣ三面張り、Ｌ88・７ｍ、排砂路Ｌ１１０・２ｍ

【天狗岩連絡暗渠】

２Ｒ馬蹄形、Ｒ１・４４ｍ、Ｌ８６０・５ｍ

【天狗岩練石積開渠１】

ＲＣ三面張り、Ｂ×Ｈ４・８５～３・１０ｍ×２・３５ｍ、Ｌ１１６ｍ