小山市土地開発公社は、2022年度の小山第4工業団地第2工区造成計画をまとめた。土地造成事業に1億110万2000円を措置し、測量試験費8400万円、用地費1200万円、工事費260万円を配分した。基本設計、自然環境調査、埋蔵文化財発掘調査を委託する。26年度の完成を目指す。
計画地は市東部の第4工業団地隣接地(鉢形)。西側を新4号国道が南北方向、南側を一般県道福良羽川線が東西方向に走る。20年度に着手し開発面積16・2ha、分譲面積10・5ha、7区画を設定。概算事業費は15億2600万円を見込んでいる。
20年度は現況測量を都市設計、21年度は地区界測量を都市設計、基本計画策定をエスビイデー、不動産鑑定評価を渡辺健太郎不動産鑑定士事務所(以上小山市)に委託した。22年度の自然環境調査はダイミック(宇都宮市)に委託している。
23年度は詳細設計に移行し、24年度から造成工事を本格化する。開発手法は全面買収方式。本格着工を前に大規模開発事前協議、地区計画決定に向けた都市計画手続き、用地買収を済ませる。造成工事の推移を見ながら25年度に予約分譲を開始する予定。
中央部に約1万8000平方mの4区画を配し、幅員12mの環状道路で囲む。約8000~1万3000平方mを環状道路に沿う形で東側に1区画、西側に2区画を配置。南側に約1万3000平方mの調整池、約5000平方mの公園を築造する。
既存の第4工業団地は市直営で13年度に着手し、15年度に完成。開発面積7・1haのうち、全3区画(4・7ha)をプラスチック製品製造業「東拓工業」(大阪市)に一括分譲。18年春にS造平屋建て延べ8974・94平方mの関東おやま工場が操業した。
過去10年間の市内立地企業平均の工業用地需要は年間約4・4ha。近年の進出企業は、まとまった区画を希望する傾向が高い。大区画施工で開発投資コストを抑え、工期短縮につなげていく。今後は企業の進出意欲と取得希望面積を調査する。
工場新設の際は一定期間固定資産税相当額を交付する工業振興奨励金、工業振興資金融資、土地取得助成金、企業立地雇用促進奨励金、土地取得奨励金といった優遇制度を用意。東京60㎞圏で新幹線が停車する鉄道と国道が交差する交通の要衝をアピールする。