国と県、足利市の3者が連携し都市計画道路3・5・102号家富町堀込線(主要地方道足利千代田線)中橋の架け替えを計画しているが、現橋の移設を含め新橋架設に伴う1級河川渡良瀬川堤防の嵩上げ、関連する市道工事は県が受託することが分かった。県安足土木事務所によると、渇水期施工で今秋をめどに移設橋左岸側橋脚2基の発注準備を進めている。工事は一般競争入札を予定。橋梁詳細設計は渡良瀬川渡河部を富貴沢建設コンサルタンツ、跨線橋部は日本構造橋梁研究所が担当している。
中橋工区は老朽化した現橋を歩行者・自転車専用橋として下部工を整備し、下流にスライドさせながら架設。下部工は3連アーチを支える橋脚4基と橋台2基を施工。このうち左岸側橋脚2基の発注を検討している。
新橋は現橋の位置に新設するため、堤防高が不足する渡良瀬川の嵩上げ等の河川事業と、渡良瀬川とJR両毛線とを一体的にオーバーパスする橋梁整備の道路事業とのアロケーションで実施。全体事業費には107億円を試算した。
中橋工区640mは今年1月に事業認可を取得。3月には国と県、市の3者で施工範囲と役割分担など基本協定を締結した。
事業認可に先立ち21年10月には県都市計画審議会を開き、家富町堀込線の幅員を変更。変更は中橋の架け替えと堤防の嵩上げが計画される主要地方道桐生岩舟線付近と東武足利市駅付近の区間。
高架橋部は左岸堤防部の3・4・106号川崎橋線との交差部で、将来の交通量を勘案した右折車線の滞留長を確保するため付加車線を設置。また、自転車と歩行者の通行空間を分離する構造とし幅員を見直した。橋梁部は現橋の移設に対応した幅員とした。
中橋の橋梁部は約284mの鋼5径間連続細幅箱桁橋、JR両毛線の跨線橋部は橋長約110mの鋼4径間連続鋼床版鈑桁、PC単純中空床版橋を基に詳細設計が進められている。