道路施設の点検・診断データを一元的に集約する「全国道路施設点検データベース」の整備を進めている国土交通省は、5月から無料公開した損傷マップにおける基礎的なデータに続いて、より詳細なデータの有料公開を始めた。
同データベースは、橋梁、トンネル等の諸元、点検結果といった基礎的なデータを集めた基礎データベースと、道路施設のより詳細なデータを格納するデータベース(詳細データベース)群で構成。道路管理者ごとに蓄積された定期点検のデータを一元的に活用できる環境を構築することで、研究機関や民間企業等による技術開発の促進、維持管理の効率化・高度化などを目指している。
12日から有料公開された詳細データベース部分の閲覧等に当たっては、ウェブブラウザ(https://road-structures-db.mlit.go.jp/)から利用者登録が必要となる。閲覧・取得可能データは、例えば道路橋の場合、全道路管理者の約72万橋の詳細データ約200項目(構造諸元、点検結果、耐震補強状況等)、国交省管理の約3・8万橋の詳細データ約1400項目(構造・材料種別点検結果、点検・補強履歴等)が対象となる。
国交省では今後、地方自治体などの道路管理者と協力し、データの拡充や国土交通プラットフォームとの連携を進めていく考え。また、効率的な道路の維持管理のためには、民間開発のアプリケーションとデータベースを一体で活用することが必要となるため、本年度以降、データベース管理運営団体でアプリケーションの機能等を取りまとめ、カタログ形式で公表する予定だ。