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栃木県芳賀農業振興事務所

芳賀農振、芳賀町北部7件近く公告、椎谷、小泉本沼の付帯工10月にも、水利5施設を機能診断

2022/08/03 日本工業経済新聞(栃木版)

 県芳賀農業振興事務所は、県営農業農村整備の今年度事業概要を示した。約14億7900万円(調査、繰越含む)で7地区を推進。芳賀町北部第2は約40haの圃整工を7件に分け、近く条件付き一般競争入札を公告。椎谷(市貝町)は暗渠排水工と水路付帯工、小泉・本沼(益子町)は付帯工を10~11月に一般競争で発注。稲毛田(芳賀町)は舗装工事を9月に指名通知する。基幹水利施設ストックマネジメントの芳賀地区で益子町の東田井堰、南部揚水機場、芳賀町の三つ又堰、秋場堰、愛宕堰の機能診断・保全計画策定業務を9月に指名する方針。

 芳賀町北部第2の今年度事業費は6億9513万円。圃整工は区域北東の芳志戸や祖母井地区、五行川右岸の上延生地区で実施。1件当たりの面積は4~7ha。7件とも今月末に入札する方針。規模は5000万円~1億円未満。

 全体面積は204・9ha。総事業費は29億7000万円。2019年度に事業着手し、工事は2年目。21年度は五行川左岸の約22haを施工。標準1haの大区画圃場を整備している。

 今年度発注する圃整工は変更実施設計を10月頃に委託。また、来年度に予定する上延生地区約20ha、祖母井地区約20haの実施設計も10月頃に入札する。

 小泉・本沼は今年度4億3800万円。畑地の小泉地区の圃整工約10haを2件に分けた一般競争を22日に開札。変更実施設計を10月頃に委託する。

 23年度は入山池付近の水田約1haの圃整工のほか、付帯工事を計画。今年度は水路工やさく井工などに加え、入山池付近の圃場への進入路設置を包含した工事1件の発注を11月頃に予定している。

 椎谷は残る圃整工2・2haを22日に開札。下流の暗渠排水工約10haに着手するほか、水路付帯工を発注。水路付帯工はため池の補修や最下流の堰更新などを実施。堰の更新は幅約3mに改修する排水路整備に伴うもので、形式については地元と協議を進めている。今年度は2億2400万円。23年度は暗渠排水工を継続。24年度頃には国営芳賀台地の用水を導水するパイプライン工を計画している。

 農地中間管理機構関連農地整備事業を県内で初導入した稲毛田は、ナシなどの作物の荷傷みを防止するため、東西に走る幅6mの道路をアスファルト舗装し、地区の工事を完了させる。施工延長は約1200m。今年度事業費は7000万円。23年度に事業を完了させる。

 機能診断・保全計画の策定は受益面積が100haを超える基幹水利施設を対象に実施。事業費は2000万円。

 東田井堰は小貝川に設置され、幅46・2m、高さ2・3m。東田井堰は機能診断を初めて実施する。南部揚水機場は小貝川付近の排水路に設置され、ポンプφ150×55kw×2基、送水管φ300(VP)、延長1157m。

 芳賀町の3施設は五行川の堰。三つ又堰は幅23・2m、高さ1・7m、秋場堰は幅21m、高さ1・5m、愛宕堰は幅17m、高さ1・5m。堰はいずれも自動転倒堰。

 機能診断ではポンプやコンクリートの亀裂などを定点観測し、施設の劣化速度を把握。改修時期を精査する。業務は9月までに件数を決めて委託する考え。

 事業化への調査は2地区。里西・星の宮(益子町七井、塙)では農地整備、茂木では中山間地域総合整備の計画設計を推進。

 里西・星の宮は約40ha。茂木は町内全域を対象に圃場、用水路、排水路、道路などの整備を検討中。2地区は23年度の計画樹立を目指している。

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