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【カーボンニュートラル】インフラ分野の取り組みは建設と維持管理段階で

2022/08/09 本社配信

 政府が目指す「2050年カーボンニュートラルの実現」に向けて、国土交通省はインフラ分野における当面の取り組みをまとめた。建設段階と維持管理段階の全体でカーボンニュートラルを目指す方針で、建設段階では材料・機械・施工方法を改善しCO2排出を削減する。維持管理段階ではLED照明の普及など省エネルギー化を進めてCO2の排出を減らすほか、太陽光、水力等のインフラ空間を活用した再生可能エネルギーを創出する考え。

 建設段階の取り組みでは、ICT施工の導入により生産性を向上、現場の作業時間を短縮することで建設機械から排出されるCO2を縮減する。建設機械の脱炭素化では、動力源を電動・水素・バイオマス等に転換した革新的建設機械の導入・普及支援策を講じていく。建設材料の脱炭素化も図り、直轄工事の中で低炭素コンクリート等の低炭素材料の導入促進(モデル工事実施)を図るほか、CO2を固定するコンクリートの開発・実装に向けた試行を検討する。

 維持管理段階の主な取り組みでは、道路、空港、港湾、公園、ダム、下水道といったインフラ空間等を活用した太陽光発電について、本来の機能を損なわないように、また周辺環境への負荷軽減に配慮しつつ可能な限り導入拡大を図る。さらに、立地適正等に応じて風力発電やバイオマス発電等の地域再生エネルギーの導入も促進する。

 他にも、▽インフラ管理用電気通信設備における電力の自給自足化▽下水道エネルギーの利用・水力発電の推進▽港湾分野における脱炭素化の推進など―を計画している。

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