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群馬県太田市

180戸に合併浄化槽/4か年で3億円投入/農集排から浄化槽へ/太田市只上町1区

2005/12/09 群馬建設新聞

 太田市下水道整備課は、18年度から新規事業として只上町1区地区約180戸に対して、高度処理浄化槽を年間50基設置する。21年度までの4か年事業として地域生活環境及び、水質環境の向上を図る。18年度は、当初予算に設置工事費として8000万円を要望しており、承認されれば建物の所有者や使用者らで浄化槽の設置を希望する個人から、公設浄化槽の設置同意書の提出を受け、市が調査を実施。その結果、市で工事計画書を作成、内容等について申込者から承認されれば、工事発注となる運び。設置後の維持管理は太田市が行う。

 同事業は、これまで要望の強い地区から、汚水処理方法を農業集落排水事業で進めてきたが、農業集落排水事業よりも合併浄化槽の整備の方が少なくても3分の1程度のコスト縮減につながり、さらに工期も半分程度で実施できることから今回、農業集落排水事業ではなく、浄化槽の設置を行うこととなった。設置に当たっては、太田市が個人住宅ごとに維持管理を行い、設置した個人は分担金と使用量を浄化槽の規模によって市へ支払う。

 今回計画されている只上町1区は、地区住民から概ね同意を得ており、約250世帯のうち、約180世帯について合併浄化槽を新設する。工事については、市が浄化槽本体埋設工事、送風機設置工事を負担し、個人では水洗トイレの改造や宅地内の配管工事など、標準工事以外を負担することとなっている。また、農業集落排水事業から合併処理浄化槽の設置に切り替えることで、総事業費は3億円程度を試算しており、総事業費は約5分の1程度、金額にして2億3000万円程度縮減できる見込みで、工期も2年間短縮できる。

 太田市では今後、公共下水道の事業認可区域外で、農業集落排水施設や流域下水道処理区域の除く全市内を対象に生活排水による公共水域の水質汚濁を防止するために、浄化槽の設置を進めていく考えで、農業集落排水事業との整備内容等を比較・考慮して、順次整備地区を拡大していく方針。18年度は、高度処理浄化槽50基の設置を予定しており、18年度当初予算に設置工事費として8000万円を要望している。



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