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設計・施工一括、年度内に事業者公募/市民プール長寿命化も併せて/長野運動公園総合体育館改築

2022/08/20 長野建設新聞

 長野市は、現地で建て替える長野運動公園総合体育館(吉田5丁目)の整備基本計画を策定した。事業手法は設計・施工一体型(DB方式)を採用。概算事業費は88億円を見込む。さらに、公園内にある総合市民プール「アクアウィング」の長寿命化改修も併せて施工することで、事業期間の短縮とコスト縮減を図る。今後、要求水準書を作成し、年度内に事業者公募を開始する予定。

 現在の総合体育館は1978年に建設。RC造3階建て、延べ6526㎡の主体育館と、S・RC造2階建て、延べ2135㎡の補助体育館で構成する。施設の老朽化や機能不足といった課題を抱えており、国民スポーツ大会への対応に併せて現地で建て替えることを決めた。

 基本計画によると、新体育館は既存体育館の東側、アクアウィングとの間の敷地にメインアリーナとサブアリーナ一体型で建設。完成後、既存体育館は解体し、跡地は駐車場にする。新体育館の規模は2階建て、延べ1万1400㎡を想定。1階にメインアリーナ、柔道・剣道場、多目的室など、2階はサブアリーナのほか、現在ホワイトリングのサブアリーナに常設している体操練習場を移設する。メーンアリーナの固定席数は現在と同規模の1200程度とし、プロスポーツチームの試合やスポーツイベントの開催にも対応できるよう壁面に可動席を設け、2000席程度の座席数を確保できるよう検討する。概算事業費は建設費65億円(㎡当たり57万400円)、その他(設計・解体費等)23億円の計88億円(税込)を見込む。

 また、総合体育館に隣接するアクアウィングは、同時期に長寿命化改修を予定していたため、一体的な整備を検討。工事エリアの共有化により、効率的な工事を行うことが可能となり、工期が短縮され、工事費の削減も期待できることから、一括施工で行うことを決めた。さらに、2つの施設は空調などの設備を共有化し、工事費や維持管理費の削減につなげる。

 事業スケジュールは、今後、事業者選定のための要求水準書を作成し、本年度内に事業者公募を開始。2023年度半ばまでに特定する。設計業務は23~24年度、新体育館建設およびアクアウィング改修工事は24~26年度、既存体育館解体および駐車場・外構工事は27年度に実施する。

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