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群馬県前橋市

前橋市の議会棟解体、接続工事と一括で

2022/08/23 群馬建設新聞

前橋市は2022年度、新議会棟の建設事業として現議会棟の解体工事を発注する。当初は解体工と、新議会棟と役場庁舎との接続工事を別案件にする方針だったが、一括することを決めた。解体工の工事費は当初予算で約6億円を計上。接続工事分は9月補正予算で債務負担行為を設定し、確保する考え。

新議会棟の建設工事は、既存施設の老朽化に伴い、20年度に着工した。本体工事はいずれも市内業者の佐田建設・立見建設・宮下工業・池下工業JVが担当。すでに建物は完成し、外部足場も撤去済み。各種内装や設備機器設置、建物周囲の外構を進めているところ。新議会棟はPCaPC造7階建て。延べ床面積7420・95㎡の規模。

一方で、解体する現在の議会棟はRC造地下1階、地上5階建て、延べ床面積3807㎡。部材の一部にアスベストの含有が確認されており、飛散対策を行いながらの解体工事となる。

当初予算では、同解体工事費3億840万円を計上。加えて、23年度の債務負担行為として同額を設定しており、予算上の工事費総額は6億1680万円となる。

当初の計画では、解体工事が完了した後、23年度に役場本庁舎との接続工事を発注する方針だった。接続工は本庁舎3階の連絡通路をL字型に改修し、新議会棟の4階に接続する内容となっている。当該部分の設計は、新議会棟と合わせて福島建築設計事務所(前橋市)が手掛けた。

解体工と接続工を一括した案件とすることで、工期の短縮および費用の縮減を図る。解体工は23年4月に着工、11月に完了する予定。接続工事は鉄骨などの工場製作を23年6~11月に実施し、24年11月の竣工を想定している。

工事の発注方法や詳しい時期は未定。工事の規模から総合評価の条件付き一般競争入札となる可能性が高い。また、JVでの公告も視野に入る。解体工を4月に着工するため、早ければ年内の公告となりそう。

両工事が完了した後、24年の下半期に解体跡地などを対象とする構内駐車場の整備工事を実施。25年度中に同工事を終え、議会棟の建て替え事業は完了となる。

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