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安足土木の中橋架替え、跨線橋、取付道路を具体化、24年度3連アーチ移設へ

2022/08/24 栃木建設新聞

 県は、足利市の都市計画道路3・5・102号家富町堀込線(主要地方道足利千代田線)中橋架け替えのスケジュールをまとめた。現橋を歩行者自転車専用橋として活用する移設橋の下部工を2022~23年度、上部の3連アーチ移設は24年度に実施。25年度には現中橋の橋脚を撤去し、両岸の堤防部分に新橋の橋台を施工。橋台が出来上がった時点で割り込んで架設されていた堤防を必要な高さまで嵩上げする工事を26年度末までに完了させる。橋梁の詳細設計は移設橋が完了し、新橋とJR両毛線をオーバーパスする跨線橋区間を実施中。県安足土木事務所によると、跨線橋部のエレベーター設置によるバリアフリー化や取り付け道路の施工計画などは具体化に向け検討中としている。

 整備は現中橋を10m程度下流側に移設し、歩行者自転車専用橋として利用を開始。引き続き現橋の下部工を撤去して新橋を架設する。現中橋は堤防を割り込んで架設されており、豪雨時などは増水した渡良瀬川から市街地に流入する危険性が高い。新橋は現中橋を撤去した位置に架設を計画しており、下部工撤去後速やかに工事に着手する。

 今年度は移設橋のうち左岸側、橋脚2基に着工する。移設橋の橋長は284・7m、幅員6・3m(自歩道5・5m)。構造形式は鋼単純箱桁、3連アーチ橋。橋脚は場所打ち杭壁式4基。

 橋脚2基は5日に一般競争で公告しており、河岸に近いP1橋脚は現橋の橋脚と近接するため地盤改良を行う。工事は場所打ち杭16本(φ1・2×24・5m)と地盤改良、土留め工(鋼矢板)。工期は9カ月。橋脚の立ち上げは別発注で、進捗状況を考慮しながら発注時期を検討する。

 P2橋脚は場所打ち杭16本(φ1・2×24・5m)で土留め工(鋼矢板)を行い、橋脚を立ち上げる。工期は9カ月。

 23年度は移設橋の右岸側橋脚2基と橋台2基を施工する計画。

 24年度は秋以降に中橋の通行止めを開始し、上部の3連アーチを移設する。車両は上流の渡良瀬橋、下流の田中橋に迂回を誘導。歩行者と自転車は仮橋を設置し、工事中も通行を確保する予定。

 25年度以降は、残っている現中橋の橋脚を撤去。両岸の堤防部分に新橋の橋台を施工する。橋台が出来上がり次第、割り込んだ堤防を嵩上げし26年度までに完了させる。

 新橋は約284mの鋼5径間連続細幅箱桁で詳細設計を実施中。移設橋と新橋の詳細設計は富貴沢建設コンサルタンツが担当。

 跨線橋部にはエレベーターの設置を検討。現計画では既存道路に降りる際、歩行者・自転車は中央部にスロープが付いた斜路付き階段を利用する。高齢者や障害者を含めたバリアフリー対策としてエレベーターの設置について位置、必要箇所などを検討し設計に反映させていく見通し。

 跨線橋整備に伴い宝来社街道踏切は、西側の町南1号踏切と併せ閉鎖。新しい踏切は高架橋直下部以外の箇所に緊急車両が通行できる幅員を確保する方向でJR東日本と具体的な協議を進めていく予定。設置時期は宝来社街道踏切を閉鎖するタイミングに合わせて実施するとした。

 跨線橋部の橋長は約110mで、鋼4径間連続鋼床版鈑桁、PC単純中空床版桁を基に詳細設計を進めている。詳細設計は日本構造橋梁研究所が担当している。

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