利根川上流河川事務所は6日、16日に開催する第28回「治水の日」慰霊・継承式典を前に、報道機関向けの現地説明会を開催した。大水害となった1947年のカスリーン台風による堤防決壊口であるカスリーン公園(加須市)、首都圏氾濫区域堤防強化対策箇所などを見学して、治水事業の重要性を広く周知させるもの。
説明会では島田裕司副所長が台風による被害状況などを資料で説明した後、カスリーン公園内の堤防決壊口跡、首都圏氾濫区域堤防強化対策箇所、台風実績浸水深の標識電柱などを見学し、説明を受けた。
カスリーン台風による大雨は1947年9月16日、現在の加須市新川通地先の右岸堤防350mを決壊。氾濫流は5日間かけて、江戸川区船堀地内まで到達した。
水深2m以上となり、東京、埼玉、千葉、群馬、茨城、栃木の1都5県で家屋の浸水30万3160戸。家屋の流出・倒壊5736戸。負傷者2420人。死者1100人を記録した。
【島田副所長(右から2人目)の説明を聞く参加者】