小菅村はビール工場建設予定地の造成に、クラウドファンディング型のふるさと納税を活用する。目標額は１０００万円で、来月３日から公募を始める。募集期間は約３カ月間。寄付者は村からの返礼品や税控除を受けることができる。造成工事は年明けに着手する予定で、年度内の完成を目指す。本体工事は来年度に予定している。

　クラフトビールメーカーのファーイーストブルーイングが建設する工場の用地を確保する。建設予定地は温泉施設「小菅の湯」周辺の約２５００㎡。村が造成し、同社に貸す予定になっている。

　村はすでに本年度予算で造成費約１０００万円を確保しているが、村の厳しい財政状況を考え支援を募ることにした。寄付金が目標額に達しない場合でも、不足分を村の予算で賄い工事を実施する。目標額を上回った場合、余剰金は関連する道路や水道などの整備に充てる予定だ。

　村担当者は「造成費はすでに担保されているが、村の財政を考え寄付を募ることにした。小菅村は特産品が弱いため、ビールを起爆剤に地域振興につなげたいと考えている。ぜひ支援をお願いしたい」と呼び掛けている。