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那須町、友愛の森再整備、23~25年度事業費11.5億円に、6月着工、レストラン24年度、直売所・物

2022/09/28 栃木建設新聞

 那須町は、新館建築工事を1年先送りした道の駅「那須高原友愛の森」(高久乙広谷地)の再整備スケジュールと概算事業費を示した。農産物直売所・物産センターの工事は2023年度早期に入札手続きを進め、6月に着工。24年3月の竣工を目指す。農村レストランは24年6月に着工。工芸館、なすとらんの改修は24年度に実施設計を行い、25年度に工事を実施する。23年度以降の概算事業費は11億5000万円を見込んだ。

 配置計画案は工芸館の南側に農産物直売所・物産センター、北側にレストランを整備。工芸館と直売所の前をカラー舗装によるイベント広場とし、新たな北駐車場周辺やなすとらん、観光交流センターなどがある東側は芝生などの植栽エリアとする構想。新館周辺のウッドデッキ、歩行エリアなどの舗装を含めた外構の詳細は実施設計で決めていく。

 再整備では新館を2棟に分けて建設する計画に変更していた。外構実施設計費は9月補正予算に基本計画の見直し費用と合わせて1125万円を計上。外構設計の対象は工芸館や農産物直売所・物産センターを含むA工区(5700平方m)とレストランやイベント広場を含むB工区(6800平方m)。10月以降に設計を進めていく。

 農産物直売所・物産センターの売り場面積は直売所が約400平方m、物産センターが約80平方m。このほか約40~50平方mの事務室、共同倉庫、厨房を配置。23年度は4~5月の臨時町議会に工事請負契約締結承認を諮る方向で発注手続きを進める方針。実施設計は都市環境建築設計所が担当し、10月に完了する。

 計画では、23年度は5月にA、B工区内の施設解体や伐採工事を開始し、直売場・物産センターの建築工事に着手。建築工期は約10カ月を見込んでいる。24年2月から8月にかけてA工区の外構工事を行い、24年8月に直売所・物産センターをオープンさせる。供用開始の時期に合わせて既存の直売所・物産センターの解体に着手する。

 24年度は6月から農村レストランの建設を進める。工期は約10カ月。B工区の外構工事を25年2月から始め、25年8月にレストランをオープンさせる。建設に先立ち、24年2~5月に石舞台などを解体撤去する。

 25年度は6月から工芸館、なすとらんの改修に着手。東側エリアのC工区(7500平方m)の外構工事を11月頃から実施。26年3月までに工事を完了させる。

 なすとらんは用途を変更。用途については今後、検討する。工芸館、なすとらんの改修とC工区の実施設計は24年度に予定。再整備事業では南トイレの改修も検討している。

 概算事業費(監理含む)は農産物直売所・物産センターが3億5000万円、農村レストランが2億5000万円。

 このほか主な事業内容と事業費は23年度のA工区造成(伐採含む)が1650万円、B工区造成(伐採、石舞台撤去含む)が3300万円、南側調整池拡張工事が2200万円、受変電設備新設工事が3300万円、A工区外構工事(外灯含む)が5500万円。

 24年度の既存直売所・物産センター解体工事が2400万円、町道改良工事が4400万円、B工区外構工事(外灯含む)が1億1000万円、防火水槽新設が1650万円、工芸館改修実施設計が440万円、なすとらん改修実施設計が440万円、C工区外構設計が540万円。

 25年度の工芸館改修工事が5665万円、なすとらん改修工事が5665万円、C工区外構(造成・外灯)が6600万円、敷地内サイン工事が550万円。

 「那須高原友愛の森」は主要地方道那須高原線、矢板那須線、那須西郷線が交差する広谷地交差点の南西に立地。北側隣接地1・7haと合わせた敷地4・6ha全体を再整備し、建物や駐車場、広場などをリニューアル。情報発信など道の駅の機能強化、リゾートらしい空間と賑わい創出を図る。

 基本計画の見直しでは1棟だった新館を2棟に分割。足湯や北トイレ、防災館の新築などは実施しない。見直しによって総事業費は17年度の基本計画策定時の20億6062万円から15億3652万円に削減した。21年度までの執行額は3億6000万円。

 これまで観光交流センターの増築や北側の駐車場、一部町道の整備を行った。北側からのアクセスとなる県道の矢板那須線は県が交差点を改良し、再整備事業を支援している。

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