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シルクライン延伸に意欲 望月中央市長

2022/09/30 山梨建設新聞

 中央市の望月智市長は本紙取材に応じ、シルクラインの延伸について、笛吹川の新橋建設を含む事業の早期実現に向け、ルート案を示すイメージ図を作成する考えを示した。県が水素関連事業を計画する米倉山へのアクセス路として、早期整備を目指す。現在、同延伸事業を長期計画に位置付けている、市の幹線道路網整備計画も今後見直す方針だ。

 シルクラインは国道140号・シルクライン入口交差点から南へ延びる幹線道路。沿線にシルクの里公園などがあり、豊富地域の生活道路となっている。また近隣に県が水素関連施設の整備を計画する米倉山があり、施設へのアクセス路の1つとして利用が見込まれている。

 市の都市計画マスタープランでは、将来的に同交差点から北西方面へ延伸。笛吹川を越え、工業団地「山梨ビジネスパーク」や建設中の物流施設「山梨中央ロジパーク」付近へ接続する計画になっている。

 現在の中央市幹線道路網整備計画では、同延伸は長期計画(30年以内に整備)に位置付けられている。しかし望月市長は「シルクラインは米倉山へのアクセス路としての利用が見込まれる。長崎知事は米倉山でP2Gシステムによるグリーン水素製造を進める方針を示しており、(早期実現の)可能性がないわけではないと思っている」と述べ、県の水素関連施設整備に絡め、早期に延伸を実現させたい意向を示した。

 整備効果については「新たな橋の建設によりロジパークに出入りするトラックが中央道に出やすくなる。混雑する豊積橋周辺の渋滞緩和にもつながる。アイメッセ付近へのアクセス性も向上する」とし、リニア新幹線を見据えた街の重要路線の1つに位置付けた。

 今後は「社会情勢の変化を踏まえ幹線道路網整備計画の見直しを進めたい。10月の企業立地推進室立ち上げ後は、延伸のイメージがわくよう、具体的な線形を入れた図を作成する。そして時期をみながら、県に話をしていきたい」と、意欲を示した。


【写真=シルクライン周辺】

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