県は、官民協働の水辺空間づくりを支援する「水辺deベンチャーチャレンジ」の新たな実施候補箇所に横瀬川(横瀬町)と、東川(所沢市)の2カ所を選定した。年度内には、具体的な水辺空間づくりに向け地元自治体、地域住民、民間事業者などが連携する協議会が各河川ごとに立ち上がる。事業内容に応じ、県が必要な支援(設計・施工など)を講じる。
横瀬川の水辺づくりは、横瀬町の「ウオーターパーク・シラヤマ周辺」が対象。「川との共生・川の魅力創出」をテーマに、仕掛けを具体化する。
現ウオーターパークは、横瀬川の両岸に配置された川遊びができる公園。県土整備部河川環境課によると、町側は水辺deベンチャーの枠組みを活用し、民間事業者による飲食系施設などの誘致・展開を見据えている。キッチンカーが入れるスロープ新設などが想定されるという。
河川占用を伴う設計・施工の際は河川管理者である県が、業務委託・工事発注の代行など必要な支援に徹する。
東川のプロジェクトは、所沢市の「ところざわサクラタウン周辺」で進める。KADOKAWAが運営するポップカルチャー発信拠点、ところざわサクラタウンと緑・清流の融合を目指す。
サクラタウンと所沢市観光情報・物産館(よっとこ)の間を流れる東川に、川側へ張り出す形状の大型デッキを新設する方向だ。新たな人の往来、にぎわい創出して、市のまちづくりの活性化につなげる。
両河川とも地元自治体らが年度内に協議会を立ち上げ、具体的なプランを練る。県発注、民間発注の双方で、一定の建設需要が今後生まれる。