新スタジアム建設構想、再起動-。㈱フットボールクラブ水戸ホーリーホック(水戸市、代表取締役社長:小島耕)は20日、新スタジアム建設計画に関する記者会見を開いた。建設予定地について、数カ所まで絞っていると明かした上で「従来の水戸市だけでなくホームタウン15市町村の中から決め、2023年度中には決定したい」と語った。順調なら26年度に着工し、28年度竣工の日程を描く。構想発表から3年、J1昇格を見据えた大事業がついに前進する。
新スタジアムで実現したいコンセプトは①「Sports Entertainment動く、遊ぶ、をエンタメに。」②「Wellbeing日常がより健康に、幸せに。」③Education心と体の成長を支える。」-を掲げる。
①では、新スタジアムに訪れるサッカーファン向けツアーパッケージなどを想定。②がファーマーズマーケットなどの開催で人を集め、地域住民コミュニティの拠点を目指す。③については、スポーツアカデミー立ち上げによって世界に通用するアスリートの育成・輩出を推進する。
新スタジアムの規模は未定としているが、J1所属チームのスタジアム認定基準をクリアする「1万5000人以上」を少し超える程度となるもよう。現在のホームスタジアム「ケーズデンキスタジアム水戸」が約1万2000人収容可能で基準を満たしていない。周囲の道路状況などを踏まえ、水戸市などホームタウン15市町村のいずれかに移転する方針だ。
また、当初掲げた民設民営の夢を残しつつ、特別目的会社(SPC)などの選択肢も新たに視野に入れる。資金調達も課題に挙がっており、クラウドファンディング等で資金を幅広く募る。
今年度から事業計画の精緻化や計画推進予算調達を開始。スケジュール上では、24年度の予定地決定・発表となっているが、小島社長は23年度中の決定を目指す意向。合わせて、行政等との協議も進める。24年度半ばから26年度当初まで開発・設計に着手。26年度から28年度にかけて建設工事を行ない、28年度中の竣工を目指す。
なお、2019年発表時のパースや建設費、規模などは、当時と情勢が異なるため白紙。再び練り直す。