県交通政策局は、新潟地域と上越地域のアクセス改善や北陸新幹線延伸等を見据えた高速鉄道ネットワークの構築へ、「高速鉄道ネットワークのあり方検討委員会」を設置し、19日に初会合を開いた。ミニ新幹線や短絡線等整備の路線改良など信越本線の高速化に向けた調査・検討を進める。
おおむね12月までに高速化手法の前提条件等の整理や施設計画、運行計画、概算工事費、工期、需要予測などを検討。来年2月ごろに費用便益比、事業採算性を算定・試案し、3月に報告書としてまとめる。2023年度以降は、今後の検討委員会の議論などを踏まえて調査項目を決める。
県では03~08年度に信越本線へのフリーゲージトレインやミニ新幹線導入を念頭に、長岡駅から柏崎方面、上越妙高駅から直江津方面、糸魚川駅から直江津方面へのアプローチ線設置の3案を整理。09年度から信越本線直行特急のあり方検討委員会を設置し「ミニ新幹線よりもフリーゲージトレインが相対的に有利」との結論を出したが、国土交通省が18年度に北陸新幹線へのフリーゲージトレイン導入を断念する方針を示し、在来線の高速化に新たな検討が必要となっていた。
佐瀬浩市交通政策局長は「在来線の高速化は広い県土を有する本県にとって長年のテーマであり、方向性を見出していくことは広域自治体としての役割である」とし、県では本年度予算に調査費を計上していた。
【写真=初会合を開催】