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群馬県農村整備課

県農村整備課 10月末のため池緊急整備状況 5カ所で対策完了

2022/11/03 群馬建設新聞

県農村整備課は、10月末時点の県所管の防災重点農業用ため池等の緊急整備状況を明らかにした。県内の対象ため池のうち、延べ142カ所で対策が必要という結果となっており、これまでに5カ所の対策が終了している状況。2022年度は藤岡市で大谷池および牛秣貯水池の整備をそれぞれ発注している。年度内にはこのほか、太田市にある2カ所のため池で整備工事の発注を予定しており、それぞれ条件付き一般競争入札での公告が見込まれている。

ため池の改修は災害レジリエンスに関連して行もの。地震や豪雨時における安全性の低いため池について、対策を実施し農御業用水の安定供給と下流域の防災・減災の推進を図る。

県所管の防災重点農業用ため池は197カ所。このうち、175カ所を対象として地震・豪雨に対する調査などを行うとしており、これまでに地震対策が84カ所、豪雨対策が58カ所で必要と判断している。このうち地震・豪雨対策が完了したのは◇本郷新沼(前橋市)◇奥沢下沼(桐生市)◇宇楚井(沼田市)◇池田(みなかみ町)◇道城西貯水池(榛東村)――の5カ所となる。

年度内に改修工事の発注を見込むため池は、太田市寺ヶ入地区と同市湯之入上溜地区にある防災重点農業用ため池2カ所。

寺ヶ入地区では地震対策および豪雨対策として堤体工、洪水吐工、底桶ゲート一式を6500万円で行う。受益面積は2・6ha<chs:>。

湯之入上溜地区では地震対策として堤体工、取水施設工、減勢工一式を4400万円で実施する。受益面積は2・2haとなる。

なお、農林水産省は20年10月に30年度末までを施行期日として、防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法を制定。これを受け県では、防災工事等の推進計画を策定しており、25年度末までに119カ所のため池で地震・豪雨対策や防災工事、廃止工事を行っていくとしている。

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