記事

事業者
栃木県上三川町

上三川町 生涯学習・子育て支援複合施設、S造平屋建て延べ2822平方m、補正で工事費、来年度早期に着

2022/11/17 栃木建設新聞

 上三川町は、(仮称)町生涯学習・子育て支援複合施設の建築工事を計画している。工期は2023年度早期から末を予定。施設はS造平屋建て延べ2822平方m(うち、こどもひろば397平方m、カーポート107平方m)。工事費は15億円を見込む。一般会計補正予算案(第4号)では建築資材の高騰に備えて1億5000万円を増額し、16億5000万円を計上した。

 施設は「生涯学習機能」「子育て支援機能」「分庁機能(教育委員会事務局)」「まちづくり機能」を複合化する。基本・実施設計はフケタ設計が担当した。

 建設地は上三川いきいきプラザ(上蒲生127-1)南側の多目的広場(敷地面積約6700平方m)。建物はいきいきプラザから続く西側西向きに配置し、にぎわいの連続性や相乗効果を引き出す。

 生涯学習部門の延べ床面積は796平方m。子育て支援部門(動的な空間)と一定の距離が保てるよう共用部を介して南側及び西側に配置。

 多目的ホールはイベント時の駐車場利用を想定し、既存南側駐車場からも近い南側に設置。楽器演奏に配慮した防音仕様とするほか、可動観覧席・可動ステージを設けて300席以上の座席を確保する。

 工作室や和室、学習室といった活動諸室は眺めが良い西側に配置するとともに、ロールスクリーンやブリーズソレイユ(日除けの縦ルーバー)などを検討し外部に活動を見せる見せないをコントロール。

 吉澤章記念室は折り紙作品の展示のため暗室部分を設けるほか、功績を正しく伝える展示スペースを設置する。

 子育て支援部門の延べ床面積は537平方m。安全や衛生上の管理に配慮し、ひと固まりにゾーニング。いきいきプラザ側に配置することで連携したにぎわいを創出する。

 遊戯室は0~5歳児用が子どもの想像力を掻き立てる「ORIGAMI」をモチーフとした内装デザインを検討。年齢別の遊具を設けるとともに、ほふく・幼児エリアと3~5歳児エリアを低い間仕切りで区画。小学生用はボルダリングウォールやネット遊具などアクティブな遊具を検討する。

 建物外に整備するこどもひろばは車路に面さない建物に囲まれた安全な位置とし、いきいきプラザ出入り口の正面に設置することでいきいきプラザとの相互利用を促す。

 分庁機能部門の延べ床面積は380平方m。中央部で分かりやすく駐車場からも近い位置に配置。生涯学習部門の受付窓口を設置し、執務室は駐車場の現状を把握できるだけでなく採光や通風が可能な外部に面した位置とした。

 共用部の延べ床面積は605平方m。内部通路は縦横を貫く直線通路のみ。シンプルで分かりやすい構成とし、町民作品が展示可能な壁面ギャラリーを設け発表機会を創出する。

 また、内部通路に沿ってふれあいラウンジやフリースペース、にぎわいアトリウムの3つの交流スペースを配置。ふれあいラウンジはこどもひろばの見守り兼持ち込み飲食スペースとし、お出かけ情報やPC軽作業などを支援する公衆無線LANの整備を検討。

 トイレは分かりやすい位置にまとめて配置。大便器や小便器、洗面器などの衛生器の設置数は多目的ホール使用時に配慮した計画とし、トイレ周りに誰でもトイレ2室と授乳室を設置。

 駐車場は90台分(普通車84台、車椅子1台、ゆずりあい5台)を東側に配置。メイン出入り口は車両に減速を促すクランク形状とし歩行者の安全性を配慮。建物側からストレスなく空きを見つけられるよう一方向の車両動線とする。災害時に利用できる臨時出入り口も配置する。

 子連れ利用の安全性配慮のため歩行帯を設け、雨天時の利便性のため車椅子駐車場(思いやり駐車区画)は大庇を備え、その下に一時停車スペースを設ける。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら