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茨城県大洗町

道の駅、一時凍結/大型2事業を優先整備

2022/12/14 日本工業経済新聞(茨城版)

 道の駅おおあらい(仮称)整備を計画する大洗町は、事業を一時凍結する方針を明らかにした。基本設計費など事業費1995万円を減額する補正予算を12月定例会へ上程した。物価高騰などのほか、ごみ焼却施設の新設や消防本部移転など大型事業への支出増額を見込むため、道の駅事業を一旦凍結。今後の先行きについて担当者は「不透明」としている。道の駅の候補地には町営駐車場および大洗シーサイドステーションを選定していた。

 道の駅おおあらい整備事業は、21年度から㈱常陽産業研究所(水戸市)が基本構想・基本計画の策定を進めてきた。構想および計画をまとめる中で、道の駅の必要性や候補地の選定が難航していたことから、構想や計画を策定中だった。

 候補地は、町営駐車場と大洗シーサイドステーション。当初計画では、22年度に基本構想・基本計画、基本設計に着手。23年度には実施設計に取り掛かり、24年度以降の建設工事を想定するスケジュールを組んでいた。さらに、補正予算では太陽光発電システムを軸とした再生可能エネルギー設備導入に向けた基本設計委託費995万5000円を減額補正している。

 一方、優先的に整備する消防庁舎移転整備は、2023年度から基本・実施設計に着手するが、基本設計と実施設計を一括にするか分離にするかは検討中。22年度は、㈱柴建築設計事務所(水戸市)が基本構想と基本計画をまとめている。現在の消防庁舎が手狭であることから新施設面積は現在よりも大きくなるもよう。候補地には、防災ふれあい公園(磯浜町)旧大貫小学校跡地(大貫町)、大貫台(大貫町)、JAEA旧夏海寮跡地(大貫町)の4箇所が挙がる。

 新ごみ処理施設については、稼働開始の時期を2028年度以降を目指す方針を示している。当初計画では、27年度としていたが新型コロナウイルス感染拡大や物価高騰などの影響を受け、工期が長期化する状況であることから稼働時期は流動的な情勢。事業者の選定については早ければ今月中に選定委員会を設立し、DBO方式による事業者選定に動き出したい考え。

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