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長野県伊南行政組合

昭和伊南総合病院を建て替え 夏以降に基本設計を発注

2023/01/07 長野建設新聞

 昭和伊南総合病院を建て替えする伊南行政組合は、基本設計業務を2023年夏以降から約1年を掛けてまとめる。その後、実施設計業務に移り、25年度にも着工したい考え。設計業務については松本市立病院に準じて、基本設計と実施設計は個別に発注する見通し。


 現有施設は築37年が経過し、建物全体に老朽化が見られることなどから移転新築を計画。建設候補地は駒ヶ根市赤穂12760地内とし、施設規模は約1万8905㎡を見込む。病床数については人口減少や医療需要などに柔軟に対応するため、現在の239床から全室個室化する反面、199床に縮小することを検討している。

 整備方針として患者にやさしい、機能的で使いやすさを追求するほか、災害に強く、経済性や街づくりにも考慮した施設を目指す。設備計画では初期投資を抑えるとともに、維持管理費用の軽減につながる機器や設備を採用し、病院運営のコスト面に配慮する。  診療科は内科や消化器内科、脳神経外科を始めとする19科で構成。また医療の高度化や安全性の向上を図り救急、消化器病、透析などセンター機能を整備する。特に救急医療・循環器疾患、リハビリテーション医療、災害医療、がん医療、新興感染症などには重点的に強化する方針。

 全体スケジュールは本年度内に基本計画を作成し、基本設計を23年度第2四半期に、実施設計を24年度第2四半期~25年度第1四半期で策定する。工事は25年度第2四半期に着工し27年秋頃の完成を目指す。

 整備事業費には総額166億9000万円を見込み、このうち建築工事費130億6000万円、医療機器等整備費に16億3000万円、医療情報システム等整備費に8億8000万円を投じる。また用地取得や敷地の造成工事のほか、道路および水路等の付け替え整備などの経費として、11億2000万円を想定している。

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