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入間市が旧黒須銀行復元工の2023年度着手を検討

2023/01/16 埼玉建設新聞

 入間市は市指定文化財である旧黒須銀行(宮前町5-33)の復元修理事業について、2023年度内の工事発注を検討する。一括発注を想定し、工費を23年度当初予算に要求している段階。21年度に委託した実施設計では、総工費が約2億6000万円にのぼると試算した。25年3月末までの完工が目標。

 明治期の竣工以来110年以上が経過し、老朽化が深刻となっている旧黒須銀行本店営業所を改修するもの。内外装を当時の姿に復元・修理するとともに、半解体工事を伴う耐震化工事なども行う見通し。

 復元修理の基本設計と実施設計は、歴史環境研究所(白岡市、℡0480-92-2812)がまとめた。

 旧黒須銀行本店営業所は1909年4月に竣工した。木造、土蔵造り2階建て、延べ床面積236・02㎡の規模。敷地面積は813・47㎡。90年には市指定有形文化財に登録された。

 復元工事は2022年度の着手を目指していたが、費用などの問題から事業を一時凍結していた。財政の一助とするため、22年11月から工事費用を募るクラウドファンディングを実施。22年末の募集終了までに、目標額の500万円を上回る593万円の寄付が集まった。市は今後も支援を呼びかける活動を継続していく考え。

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