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栃木市 公営住宅長寿命化計画案、新年度から城内、大宮で外壁・排水管、10団地149戸を廃止

2023/01/17 栃木建設新聞

 栃木市は16日、公営住宅等長寿命化計画の素案を市議会に説明した。計画期間は2023~32年度までの10年間。経年劣化度や居住者ニーズを踏まえ①川原田②城内南第2③本町④平井⑤城内⑥大宮⑦平柳-の市営住宅7団地は長寿命化を優先し、住棟別改善工事計画を推し進める。管理する874戸のうち、10団地149戸は用途を廃止する。

 市は21団地106棟884戸の公営住宅を管理。内訳は市営住宅17団地97棟825戸、特定公共賃貸住宅30戸、改良住宅4団地9棟19戸。耐用年数を過ぎた住戸は246戸あり、計画期間に耐用年数を経過する住宅を含めると全体の48・9%に達する。

 川原田は23年度にB1~B2棟16戸の高齢者緊急通報システムを更新。26年度はA棟74戸のエレベーターを改修。エレベーター未設置のB1~B2棟は新設を検討。29~32年度の4カ年をかけ、A~C棟の外壁屋上の防水改修を施す。

 城内南第2は6号棟12戸の外壁屋上防水・排水管改修の設計を26年度に委託し、翌27年度に施工。本町20戸は24年度、平井16戸は25年度に外壁を改修する。城内は23~25年度に1~3号棟(各16戸)の外壁・排水管改修を設計・施工する。

 大宮は外壁屋上防水・排水管改修工事を23~28年度の5カ年で計画。年次計画はAB棟が23年度、C~D棟が24年度、E~F棟が24~25年度、G~H~I棟が25~26年度、JK~LM棟が26~27年度、NO~P~QR棟が27~28年度。

 平柳は外壁屋上防水改修の設計を29年度に委託し、30年度に施工する。用途廃止10団地は川原田東、藤岡仲町、藤岡南山、藤岡荒立、藤岡都賀、岩舟西根南、城内小集落、榎本小集落、西水代小集落、富田小集落。入居者の退去完了を待ち廃止する。

 ストック状況は団地単位、住棟単位に取りまとめ、施設や建物状況のデータを収集。問題点の早期発見につなげ、居住の安全性と快適性の面で支障が生じないよう日常的に維持管理。改善履歴データを作成し、予防保全的な対策を計画的に実施する。

 改善内容は国庫交付金の採択要件を満たす「居住性向上型」「福祉対応型」「安全性確保型」「長寿命化型」「脱炭素社会対応型」の中から必要性や効果を総合的に判断。現状で安全性や機能性が損なわれている住棟は、改修周期に到達していなくても改修する。

 22年4月1日現在、入居している住宅は703戸(入居率80・4%)、募集停止や政策空き家は96戸(11・0%)。世帯員全てが65歳未満の一般世帯が280世帯(39・8%)、65歳以上がいる高齢者世帯が423世帯(60・2%)。

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