国土交通省は、同省登録資格の活用へ総合評価落札方式での組み合わせ加点試行について、昨年10月末時点で63件の発注に対し17件が受注していることを明らかにした。また、2023年度の試行においては、技術者の組み合わせ方を変更するほか、総合評価に加えプロポーザル方式にも拡大していく考えを示した。
民間が認定した「技術者資格」を登録し、業務発注時の評価で活用している同省登録資格。22年度は技術士・博士(工学)の資格に、業務内容に応じて高い専門力を有する同省登録資格を組み合わせて加点する試行を行っている。組み合せパターンは▽技術士・博士+同省登録資格▽同省登録資格+RCCM、土木学会(特別上級、上級、1級)など(同省登録資格除く)ーの2つとなっていた。
23年度の試行方針は①技術士とRCCM・土木学会認定技術者は、ともに「幅広い技術的な知識を持つ資格」のため、双方の組合せによる加点は行わない②同省登録資格(施設分野・業務)は、RCCM・土木学会認定技術者とそれ以外に分割。それ以外の同省登録資格を「専門的な知識をもつ資格」とし組合せ加点の対象―。
このため組合せ加点は▽技術士+同省登録資格(RCCM、土木学会認定技術者以外)▽同省登録資格(RCCM、土木学会認定技術者)+登録資格者(RCCM、土木学会認定技術者以外)の2パターンとなる。
14年3月に制度を創設した同省登録資格は、年々資格数が増え、昨年度までに計画・調査・設計分野で87資格、維持管理分野で266資格の総計353資格が登録済みとなっており、業務入札時の参加要件や落札業者選定時の評価で活用されている。