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埼玉県さいたま県土整備事務所

鴻沼川激甚災害対策で12橋を架け替え、年度末に数橋を発注、3橋は設計を委託

1999/10/23 埼玉建設新聞

 県浦和土木事務所は「鴻沼川激甚災害対策特別緊急事業」で鴻沼川に架かる一二橋の架け替えを行い、第一弾として十年度設計を委託した一二橋から年度末に数橋を発注する。また、設計に着手していない三橋についても年度末には委託する。架け替え後は二五mから三五mになるようだ。

 激甚災害対策特別緊急事業は、洪水、高潮、土石流による大きな被害の発生に対して災害対策事業を緊急に行うことで再び発生すると予想される災害を防止することを目的とし、鴻沼川は十年九月十六日の台風五号に対し同事業の採択を受け、十四年度末までに改修工事を抜本的に行う。事業区間は鴨川合流点から氷川橋までの延長六、九二〇m。総事業費一六六億円。

 具体的な改修については、流れを妨げる氷川、落合、赤山、西谷、霧敷、福原、巽、中里、里見、大戸、鴻沼、上ノ宮の一二橋架け替え(八幡橋は完了)をメーンに、氷川橋と西谷橋間は川底を掘削しても断面が不足することから河道を拡幅する。氷川橋から西谷橋間については河床を四・五mまで掘削する。

 メーン工事となる橋梁架け替えは十年度末に九橋の設計を委託しさきごろほぼ完了した。迂回路、周辺の交通状況、用地取得および用地借地などのまとまった地域から発注すべく準備を進めており、年度末には数橋を入札執行する。また、設計未着手の三橋についても年度末には委託し、十二年度末の着工を目指す。

 架け替え後は、河幅拡幅区間に既存している巽、福原、霧敷の三橋は拡幅後河川幅(二一・二m)と取り付け部分を考慮し三二から三五m程度に落ち着くようだ。

 一方、掘削区間の氷川、落合、赤山、西谷、中里、里見、大戸、鴻沼、上ノ宮の六橋は現河道幅プラスアルファで、架け替え後は二五m前後になる見込み。

 一二の橋梁現況、設計者は次のとおり。

 ▽上の宮橋(二・七〇五キロ付近、浦和市西堀他)=L一二・七mW五・八m、長大(目黒区)

 ▽鴻沼橋(三・六四二キロ付近、与野市鈴谷)=L一二mW七m、パシフィックコンサルタンツ(東京都多摩市)

 ▽大戸橋(三・九四五キロ付近、与野市大戸)=L一一・七mW六・四m、サンコーコンサルタント(大田区)

 ▽里見橋(四・五八七キロ付近、与野市新中里)=L一一mW一〇m、八千代エンジニヤリング(目黒区)

 ▽中里橋(四・九〇二キロ付近、与野市鈴谷)=L一一・三mW七m、マエダ(中野区)

 ▽巽橋(五・二七三キロ、与野市鈴谷)=L九・五mW一五m、大日本コンサルタント(豊島区)

 ▽霧敷橋(五・七五一キロ、与野市下落合)=L八・八mW八m、橋梁コンサルタント(豊島区)

 ▽西谷橋(六・〇六三キロ、与野市下落合他)=L八mW六m、東京エンジニアリング(江東区)

 ▽赤山橋(六・三六五キロ、与野市本町東)=L八mW一〇m、日本技術開発(中野区)

 ▽落合橋(六・五七五キロ、与野市上落合他)=L八mW四m

 ▽氷川橋(六・九二八キロ、与野市本町東)=L七・四mW六・四m

 ▽福原橋(五・五二五キロ、与野市下落合他)=L九mW六m



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