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国土交通省

【業務電子納品化】ASP全面導入で23年度実施

2023/02/15 本社配信


 国土交通省は2023年度から、原則全ての業務で情報共有システム(ASP)の活用を決め、加えてオンライン電子納品に踏み切る。工事は15年度から導入しており、業務でも先行して取り組んでいた地方整備局、昨年8月から行った660の試行案件を踏まえて、かじを切った。地方整備局などには通知済み。

 対象となるのは、測量業務、地質調査業務、設計業務などで発注者支援業務も含める。

 ASPは、民間企業のベンダーによるシステムで、基本的に受注企業が使うシステムを選定する。

 業務履行中に受発注者間のやり取り、書類作成などをウェブを介して行うことで、決裁処理の迅速化、日程調整の効率化、受発注者間のデータ共有、スケジュール共有などコミュニケーションの円滑化を図り生産性向上につなげる。

 ASPは民間システムのため、国交省側で機能要件を定めている。主な機能は▽基本情報管理▽掲示板▽スケジュール管理▽書類管理▽発議書類作成▽3Dビュー―などの機能があり、その一つがオンライン電子納品機能となる。

 ASPは4月1日以降に契約を締結する業務に適用。現時点で入札手続きを開始している業務は変更契約により対応する。電子納品は4月以降に完了するASPを利用する全ての業務が対象。試行を含め現在実施中のASPに対応している業務はそのまま電子納品となる。

 ASPの費用は発注者が負担する。直接経費または直接調査費(積上計上分)に計上するものとしており、間接原価、一般管理費などの対象外となっている。

 発注にあたっては、特記仕様書にASPの対象業務、オンライン電子納品の案件であることが明示される。

 なお、国交省が示している情報共有システム提供者は▽アイサス▽建設システム▽川田テクノシステム▽建設総合サービス▽現場サポート▽トインクス▽日本電気▽ビーイング▽コルク-の9者。となっている。

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