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千葉県館山市

体育施設整備や庁舎改築/建設業の元気が市の活力/森正一館山市長インタビュー

2023/02/28 日刊建設タイムズ

 2022年11月13日投開票の館山市長選挙において初当選を果たした森正一氏が、日刊建設タイムズの独占インタビューに応じた。「地元建設企業の元気が、市の活力につながる」と考えており、週休2日制の実現など雇用環境の改善に向けた要請に取り組む構え。「持続可能なまちづくりには若者の活力が不可欠」と話し、若者が就労できる環境の整備を含め、誰もが住んでいてよかったと思えるまちづくりに注力する方針を示した。市役所庁舎の建て替え、社会体育施設の大規模改修について検討を進めていく。


 ――館山市への思いは。

 森 温暖な気候、海をはじめとする豊かで魅力的な自然環境、新鮮な農水産物が特徴で、アクアラインにより東京都や神奈川県からのアクセスも良く、高いポテンシャルを有している。自分が生まれ育った場所でもあり、より活力あるまちにしていかなければいけない。


 ――市が抱える課題は。

 森 他の地方自治体と同様に、少子高齢化、人口減少が加速度的に進んでおり、財政状況も楽観視できない。持続可能なまちづくりには若者の活力が不可欠。都会に出て、いろいろな経験を積んだ若者が戻ってこられるような環境づくりを進めるとともに、高齢者が生き生きと暮らし、子どもたちが夢を持てる、誰もが住んでいてよかったと思えるまちづくりを進めていきたい。企業誘致、起業支援、人材確保支援に加え、地元企業と協力しながら雇用条件の改善を図る。観光施策、地域公共交通網などの整備、防災・災害対応については、鴨川市、南房総市、鋸南町との連携も視野に取り組む。


 ――多くの市民からの負託を得て、市長に就任した。

 森 リノベーションまちづくりなど、前市長が進めてきた道半ばの政策を確実に推進するほか、若者が戻ってこられるまちづくりに注力する。市民の思いに応えられるよう、日々、職員とともに市政に励んでいる。


 ――学校施設整備の進捗はどうか。

 森 館山中学校新校舎の建設では、杭工事が始まった。2025年度に確実に供用開始できるよう努める。また、学校再編計画や、将来に向けた学校のあり方に対する基本指針に基づき、市民が期待するような形で学習環境を整備していきたい。

 ――廃校施設や遊休財産の活用の見通しは。

 森 民間提案制度に基づき、旧富崎小学校の利活用事業を進めている。25年度に遊休施設となる館山中学校既存校舎についても利活用を図る。また、船形バイパスの建設に伴い閉館する若潮ホールについては、館山の北の玄関口である船形地区にあることから、にぎわい創出に資する活用について県と協議を行いたい。


 ――社会体育施設の整備について。

 森 合宿地やキャンプ地として来訪する人は多い。一流の選手の受け入れや、市民の健康維持増進に寄与するために、既存施設の適切な維持管理を行い使用者の安全確保に努めるとともに、室内温水プールなど老朽化した施設に関しては、今後のあり方を検討している。


 ――そのほか、力を入れていく事業は。

 森 民間ノウハウの活用を図るため、DBO(Design Build Operate)方式により整備が進められている新たな道の駅がより良い施設となるよう、後押ししていく。また、排水路整備による溢水対策、船形バイパスの整備、通学路危険箇所の解消などによる通学環境の改善に取り組む。市役所庁舎については更新時期が目前に迫っているため、行政機能の集約化が進む旧県立安房南高等学校跡地を建設候補地として、次期基本計画に位置づけた後、移転建て替えの検討を進めていく。


 ――地域を支える建設業への思いは。

 森 まちの安全の維持、発展、災害対応に関し、千葉県建設業協会をはじめとする建設業の力は大きい。地元建設企業の元気が、市の活力につながる。


 ――建設業に対する支援はどうか。

 森 建設業では将来の担い手の確保が課題となっている。建設業を含め、地域にどのような仕事があるかを子どもたちに認識してもらうほか、週休2日制の実現を含め、就労環境や雇用環境の改善を要請していきたい。また、中長期的な工事発注量の平準化、ゼロ市債の活用などによる施工時期の平準化に努めている。資材価格の高騰などの諸課題にも適切に対応していく。

 

 

略歴

 

 もり・しょういち

 1967年5月17日、館山市長須賀生まれ。90年3月、東北大学工学部卒業。同年4月、東芝セラミックス㈱に入社するが、母親の看護のため退職しUターン。96年1月、学習塾開業。2011年4月、館山市議会議員選挙初当選。3期目途中で出馬した22年11月の館山市長選挙で当選。趣味はゴルフとサッカー。サッカーは小学校時代から社会人まで継続し、現在は審判などとして少年サッカークラブに携わっている。今年の館山若潮マラソンでは10kmの部を完走。座右の銘は「継続は力なり」。

森市長 インタビューに応じる森市長

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