国土交通省品木ダム水質管理所は、増設を予定している浚渫土処分地の整備場所や工事計画などの検討業務を、5~6月ごろに簡易公募型プロポーザルに準じた方式による委託を予定している。公告時に発注規模や条件などを発表する予定。今回委託する業務は、増設する処分地について検討していくもの。履行期間は10カ月としている。
同管理所では酸性の強い湯川・大沢川・谷沢川に対し、草津中和工場(草津604-1)および香草中和工場(草津町草津白根国有林158)で石灰石粉を投入し中和する事業を実施している。
中和反応により発生する生成物をダムに貯め、1年ごとに堆積した生成物を含む土砂の浚渫を行っている。浚渫土は脱水処理後、同ダム流域内の処分地に産業廃棄物としてセメント固化し盛土を行っている。
現在、使用している処分地は、ダムの北側に位置する面積約33万立方mのC土捨場となる。2006年度より使用を開始した。残余年数が数年を見込むことから、次の処分地を検討していく。
新たな処分地は品木ダムの周辺で、現在使用しているC土捨場と同等の面積を予定している。処分地や処分形式は未定としているが、沢に埋め立てる事が想定されている。これまで、沢の末端にコンクリート擁壁を整備し盛り土を行う形式で浚渫土の処分を行っており、同様の形式となることが想定されている。
次の処分地が決定した場合、進入路の整備浩二を行ったのち、擁壁を作りながら伐採工を実施することが想定される。C土捨場の整備は工事着手から2年で完了している。
C土捨場は3カ所目の処分地で、C土捨場を使用する以前はダムの南側委に位置するA土捨場とB土捨場を使用していた。A土捨場が11万㎡で1995年に搬入完了。B土捨場が12万㎡で2007年度に搬入が完了している。
品木ダムの規模は◇堤高43・5m◇堤頂長106・5m◇堤体積5万2000立方m◇総貯水容量166万8000立方m◇有効貯水容量127万3000立方m◇堆砂容量39万5000立方m◇堆砂面EL895m-同ダムの中和沈殿物の貯留および堆砂量は総貯水容量に対し、1965年から2016年までの52年間で142万3000立方mとなっている。