ネクスコ東日本新潟支社は1日、今月26日に供用を開始する日本海東北自動車道「胎内スマートインターチェンジ(胎内SIC)」を公開した。中条IC~荒川胎内IC間で整備された胎内SICは、新潟方面への入口と新潟方面からの出口の本線直結型のハーフIC形式で、24時間利用可能。出口では、県内で初となる「フリーフローアンテナ」による料金処理を行う。従来のゲート方式では、料金処理のため一旦停車する必要があったが、アンテナ通信により走行したまま料金処理が可能。出口にゲートが無いため設置費用やメンテナンス費用が抑えられる一方で、ゲートが無いことから逆走防止の標示を設置している。
またフリーフローアンテナ導入により、新潟方面から荒川胎内ICまでの料金は、これまで中条料金所で処理していたが、今後、ETC搭載車は胎内SICまたは本線上での処理に変わる。ネクスコ東日本では、「中条料金所通過後も、すぐにETCカードを抜かないでください」と注意を呼び掛けている。
そのほか新潟方面に向うオンランプ側では、浸水対策としてデータセンターや自家発電設備の基礎を1mかさ上げしたほか、ゲートには斜め型バーを採用し、大型車両の張り出したミラーとの接触を防止する。
新たなSICの供用により、胎内市街地の全エリアが高速道路ICから10分圏内となり、交通ネットワーク強化や救急搬送の効率性・定時性の確保に加え、中条中核工業団地とのアクセス性向上による地域の活性化などが期待される。
胎内SICは2018年8月に連結許可・事業認可を受け、19年から設計、21年度には土木工事に着手。工事概要は施工延長約600m、盛土量約2・8万立方、舗装面積約7万4000㎡、函渠工など。総事業に約17億円が投じられた。26日、午後3時から供用開始し、同日には営業開始セレモニーを開催する。
【写真=ゲートが無いオフランプ側】