県土木部営繕課は、取手競輪場(取手市白山)に特別競輪を誘致するための施設として、記者席やVIPルームなどを備えた特別観覧席を第一コーナー側に新築する計画で、年明け後に入札を行う予定だ。
車券売り上げ金額が開場以来一兆円を突破した取手競輪場では、開設五〇周年を迎える来年度に全国規模の特別競輪「共同通信社杯」を開催する予定で、茨城県ではその受け入れ体制の準備を進めている。
特別観覧席の設置場所は、メインスタンドと第三スタンドの間にあたる第一コーナー側の客席で、現在のオープン式コンクリート座席を取り壊し観覧席を建設する。
建設規模は、S造五階建て延べ約一、四二〇㎡。バンク側(前面)はガラス張りとする。
一階部分はバンクが見渡せないためレストランを予定。二階から四階までが観覧席として有料で入場、後部には記者席等を設ける。最上階は特別招待者を招くVIPルーム専用とする。
設計は(株)松田平田(東京都港区元赤坂一-五-一七)が担当。
スケジュールでは、既存コンクリート座席を解体し、電気・機械設備の切りまわし工事等を終えた後、本体工事及び本体電気・機械設備工事等を発注する。
取手競輪場関係では今年度、このほかに非常用自家発電装置設置工事を実施する。発電機室は平家建て延べ一七六・五五㎡。既存設備では容量が足りず、トラブルに対応できないため、事故が起きても支障のないよう新たな装置を設ける。今月二十六日に入札を行い、観覧席新築に先立ち工事を開始する。
今年度、取手競輪場整備にはトータルで一〇億円強の事業費が見込まれている。