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神栖備蓄基地が完成/きょう式典/総事業費は325億/資源エネルギー庁

2006/01/17 日本工業経済新聞(茨城版)

 経済産業省資源エネルギー庁は、神栖市に建設を進めてきた「神栖国家石油ガス備蓄基地」が完成し操業を開始することに伴い、17日に完成記念式典を執り行う。同基地は国内3番目のLPガス国家備蓄基地で、立地決定から約4年の年月と約325億円の総事業費をかけて完成した。

 神栖基地の概要は、貯蔵方式が地上低温タンク方式、貯蔵能力20万t(プロパン5万t×1基、プロパン・ブタン兼用5万t×3基)。タンクの仕様は平底円筒式金属二重殻タンク。敷地面積は約12ha。

 20万tの貯蔵能力は、日本のLPガス輸入量の約5日分に相当するという。

 神栖基地は2003年10月に、旧石油公団の出資を受けた日本液化石油ガス備蓄(株)が着工。その後の国家備蓄事業の体制移行により、同社の事業を2004年2月からは独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構が承継し、経済産業省からの委託事業として建設工事を継続し、完成した。

 LPガスの国家備蓄は、1990年の湾岸戦争の経験を踏まえて事業が開始され、2010年度に150万tの国家備蓄目標の達成を目指して建設が進められている。

 これまでに、七尾基地(石川県、地上25万t)が昨年7月に、福島基地(長崎県、地上20万t)が昨年9月に完成しており、神栖基地は3番目の完成となった。

 今後は、波方基地(愛媛県、地下45万t、完成目標2008年)、倉敷基地(岡山県、地下40万t、完成目標2009年度)の建設が進められる。



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