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概略計画決定へ最終段階/バイパス案軸に議論/国道6号小美玉道路審議

2023/03/11 日本工業経済新聞(茨城版)

 関東地方整備局は10日、社会資本整備審議会道路分科会関東地方小委員会を開催した。国道6号小美玉道路について、昨年12月にまとめた概略計画案などを審議。今回は、最終段階のフェーズⅢに該当するため、概略計画決定に向けた動きが前進した格好だ。概略計画案では、バイパス(一部現道拡幅)案に絞り、立体構造(盛土・切土)を採用する。総事業費には約700~800億円を試算。引き続き、沿線住民とのコミュニケーション活動を実施しながら取り組む。


 国道6号小美玉道路の概略計画案は、昨年12月19日開催の第3回検討会(委員長=岡本直久筑大教授)によって示されたもの。ルート帯として▽A案=現道拡幅(一部バイパス)案[平面構造]▽B案=バイパス(一部現道拡幅)案[立体構造(盛土・切土)]が挙がっていたが、諸条件を考慮しB案を軸に進めていく方針だ。

 B案は、千代田石岡バイパス終点部から国道6号巴川渡河付近までを沿道からのアクセス制限を基本としたバイパスを主とする方針。加えて、茨城町との市町境まで国道6号を4車線現道拡幅する案となる。全幅は28・25mの4車線(車道7m×2、歩道5m×2、路側帯1・25m×2、中央分離帯1・75m)を標準とし、検討会等の意見を踏まえながら適切な規格を模索する。

 沿道の土地から5~10m高く(もしくは低く)整備するほか、中央分離帯により上下線を分離。沿道から道路に直接出入りは不可能とする一方、沿道の建物からの出入りは側道から交差点を介して道路に出入りするようにする。また、主要道路以外は立体交差により交差点数を減らすため、立体構造として整備を進める方針。

 B案の選定理由には▽政策目標の達成を図る道路であること▽「早期着工・実現」が地域から望まれており、支障となる家屋数がすくないため比較的早期実現が可能であること▽経済性の面で優れていること▽コミュニケーション活動で得られた地域ニーズにも応えられること-を挙げた。定時制への期待、運転者の快適性・安全性の高さがメリットとして期待されている。

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