国土交通省は直轄管理橋梁の定期点検における点検従事者について、2023年度からは技術者資格要件を設定する。管理技術者は資格要件があったが、従事する担当技術者も要件化。4月1日以降に入札手続きに着手する橋梁の点検や診断業務から適用する。ゆくゆくは自治体管理橋も有資格者による点検が行われるよう環境整備を進める考え。
直轄管理橋梁の点検業務は、国道事務所などが発注し、建設コンサルタントが受注して行われる。点検業務の統括を行う管理技術者は技術士(建設部門)、博士号、土木学会認定技術者などの資格者となる。だが、点検従事者の担当技術者に関しては、総合評価で加点評価を行う対象にとどまっていた。今回の対応は、点検技術力の質向上への対応となる。
23年度からは、担当技術者は▽技術士(建設部門または総合技術監理部門)▽博士(工学)▽国土交通省登録技術者資格▽RCCM(国土交通省登録技術者資格除く)▽道路構造物監理実務者研修(橋梁初級Ⅰ)の履修―などといった有資格者等に限定することになる。
資格などを有する点検技術者の裾野拡大とともに、自治体管理橋梁にも普及・拡大が視野に入ってくる。