県鹿沼土木事務所は、鹿沼市の1級河川武子川仁神堂工区3500m(千渡~仁神堂町)の路線測量を4分割で委託した。引き続き2023年度には護岸詳細設計を発注する見通し。構造物では道路橋6橋を架け替えるほか、統廃合含め堰4基を改善。排水樋管11基を再整備する計画。事業は計画流量毎秒130~150立方mの洪水を安全に流下できるよう河川断面を拡大。河岸や水際部は瀬や淵などを可能な限り保全創出。生物の生息・生育・繁殖環境の多様性に配慮するとともに、現況の植生を保全する。
事業区間3500mのうち飯岡橋~仁神堂橋までが毎秒150立方m。仁神堂橋~希望橋は毎秒130立方m。計画確率規模は5分の1、計画河床勾配が160分の1~220分の1。
路線測量費は12月補正予算で追加された。下流側から東洋測量設計が900m、栃木県用地補償コンサルタント900m、安田測量900m、宇都宮測量800m。
対象の橋梁は、道路事業で架け替える国道293号仁神堂橋と一般県道堂下橋を除く鹿沼市道6橋。下流側から五斗蒔橋、芝崎橋、天神橋、山下橋、希望橋、地蔵坊橋。
改築予定の堰は五斗蒔堰を神堰に統合する計画のほか、山下堰と桧木堰を改築する見通し。排水樋管は断面拡大や法線是正に伴い再整備を計画している。
工事内容は本工事が築堤1万1000立方m、掘削22万1000立方m、護岸3万9000平方m。総事業費は51億円。
事業期間は42年度まで20年間。測量設計に着手後、用地調査や取得を24年度から実施し、25年度の工事着手を見込んだ。事業区間は思川圏域河川整備計画に位置付けている。
沿川では県営農地整備事業千渡地区に着手。293号仁神堂橋と市道1008号線希望橋は関東東北豪雨や東日本台風で被災した。
事業費の内訳は、測量設計1億円、用地補償11億円、工事費39億円を試算した。