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群馬県都市計画課

県都市計画課 都市公園長寿命化計画案を明らかに

2023/03/24 群馬建設新聞

県都市計画課は、都市公園長寿命化計画の見直しについて、計画案を明らかにした。計画は2018年に策定、52年度までを計画期間としているもので、5年が経過したことから見直しを実施した。敷島公園など5公園で長寿命化の概算費用として52年度までに合計200億円以上を試算。このうち、23年度は5億1496万4000円を見込んでいる。(※6面に関連表)

同計画は、県立都市公園における公園施設の長寿命化および維持管理・更新費用のトータルコストの中期的な縮減と平準化を図ることが目的。また、計画的な維持管理・更新により、公園施設の安全性確保と機能保全を促すとしている。

計画で扱う公園は◇敷島公園(前橋市)=供用年度1956年◇群馬の森(高崎市)=同76年◇金山総合公園(太田市)=同90年◇観音山ファミリーパーク(高崎市)=同2003年◇多々良沼公園(館林市)=同08年-の5カ所。

対象施設に対し、健全度調査結果と維持修繕実績および施設重要度に基づいた計画の見直しを行っている。施設重要度については「安全性」、「機能性」、「持続性」の3項目により、公園施設ごとに点数化を実施し、重要度を決定した。

健全度と施設重要度によるクロス評価を基に、対策の優先順位を見える化。3年以内に更新するとした優先順位1が10施設となった。また、5年以内の補修もしくは更新の対応となる優先順位2が11施設、10年以内の補修もしくは更新となる優先順位3が96施設、経過観察の優先順位4と5がそれぞれ、588施設および412施設となる。

各公園ごとにおける、優先順位1および23年度に工事などを行う施設は次の通り。

【敷島公園】

優先順位1に位置付けられた施設は、サッカーラグビー場の自家発電設備1台の1施設。機械寿命により稼働が停止されており、更新に係る事業費として23年度に700万円を見込む。

この他23年度に更新や補修工事を行うのは◇陸上競技場の夜間照明塔◇大型映像装置操作卓・映像架機械◇陸上競技場メインスタンド空調設備(雨天走路天吊式エアコン)◇同(3階~4階諸室旧埋め込み式エアコン)-の4施設。また、サッカーラグビー場芝散水用設備(スプリンクラー)や陸上競技場メインスタンド受変電設備は更新に設計を実施する。

敷島公園全体では、52年度までに72億3646万3000円の概算費用を算出している。

なお、屋外プールも優先順位1に設定されているが、新水泳場建設に伴い撤去するため対象外。

【群馬の森】

優先順位1は、複合遊具と池の2施設。

現在、使用停止となっている複合遊具は23年度に更新工事費として2400万円を試算。池は更新を行うもので、23年度に詳細設計へ265万6000円、24年度に工事費2656万6000円を計画している。

23年度は◇四阿3施設◇公衆便所3施設◇守衛所◇園路広場人道橋◇柵4施設◇用具入れ-で補修・更新工事、管理事務所では補修に向けて詳細設計を行う。

52年度までの概算費用合計は27億7160万6000円となる。

【金山総合公園】

優先順位1が◇幼児用コンビハウス(簡易滑り台)◇ローラー滑り台◇ポンプ小屋(駐車場)◇擁壁◇看板◇四阿(管理通路)◇山麓石橋-の7施設。このうち、四阿(管理通路)と山麓石橋は整備が終了しており、他の5施設は23年度に補修・更新および設計を行う。52年度までの概算費用合計は43億1106万4000円。

この他23年度に補修・更新工事を予定しているのは、からくり時計とパネル遊具2施設の3施設となる。

【観音山ファミリーパーク】

優先順位1は該当なし。

23年度は自動販売機置き場で外壁の補修工事266万3000円を事業費として見積もる。また、噴水施設では全体的な補修費753万7000円、ビット内機器の更新工事費4890万9000円を充てる。

52年度までの概算費用合計は48億1989万3000円。

【多々良沼公園】

優先順位3以下のみ。52年度までの概算費用は8億8143万9000円としている。

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