東京都都市整備局と建設局は、国分寺3・3・8号府中所沢線のうち府中市武蔵台~国分寺市東戸倉間約2500mの整備について、特例環境配慮書における3案から「平面構造を主体とし、西武国分寺線との交差をアンダーパス」とするA案を選定した。今後、事業段階環境影響評価手続きおよび都市計画変更手続きを進め、19年度の事業認可を目指す。
同区間の事業実施に当たっては、都環境影響評価条例に基づき、計画立案の早い段階から環境保全に配慮するため、計画段階環境影響評価手続を進め、17年10月に都知事(環境局)より特例環境配慮書審査意見書を受理した。これまでの都民や関係市長の意見、知事からの審査意見書を勘案し、特例環境配慮書における複数計画案から、同案を選定、計画策定に係る書面を東京都知事(環境局)に提出した。
対象区間は、府中市武蔵台3丁目~国分寺市東戸倉2丁目の約2500m。車線数は往復4車線、道路幅員36mを標準としている。事業認可は19年度に予定しており、工事は22~27年度を見込んでいる。
選定したA案によると計画区間内の構造は、多喜窪通りから平面構造でJR中央線をオーバーパス、さらに平面で進み、国分寺市役所付近から西武国分寺線をアンダーパスし、さらに平面構造となり五日市街道に取り付くもの。沿道の環境保全、沿道利用の利便性などに優れていたため、選定した。
同事業により、▽多摩地域における南北方向の幹線道路のひとつとなり、交通渋滞が緩和▽多摩地域の自然環境と調和した緑豊かな環境施設帯を整備することで、快適な歩行者空間創出と居住環境の改善が図れる▽府中街道の交通分散を図るとともに、住宅地などに流入している通過交通を誘導することで、地域の安全性や快適性の向上が図れる▽消防車や救急車など緊急車両の円滑な通行と災害時の避難路が確保--。
なお、採用されなかったB案は、中央線オーバーパス後掘割区間を設け、西武国分寺線はアンダーパス。C案は平面を主体とするが西武国分寺線はオーバーパスだった。