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大宮地方環境整備組合

延命化向け基本計画/環境施設で基幹設備改良

2023/03/30 日本工業経済新聞(茨城版)

 大宮地方環境整備組合(組合長・先﨑光那珂市長)の2023年度当初予算が28日の議会で承認された。環境センターの基幹的設備改良に向けた基本計画および地域計画の策定業務委託費に800万円を予算化。4月中に業務の発注・契約を行い、設備更新の方向性を定める。24年度には実施計画(設計)に移り、25~27年度の3カ年にかけて工事を進めていく。組合がまとめた、ごみ焼却施設長寿命化総合計画では、工事金額として44億6280万円(税抜き)を試算している。

 ごみ処理施設の環境センター(那珂市静1894)は1990年に竣工。稼働開始から33年を迎え、設備や機器の老朽化が顕著な状態となっている。工場棟は延べ床面積3182・45㎡、敷地面積が2万7559・06㎡を有する。設計および施工は日立造船が請け負った。

 主な工事内容では、基幹的設備として▽ごみクレーン▽火格子▽炉内耐火物▽燃焼装置▽ガス冷却室▽灰クレーン▽受変電設備―などを更新。また送風機・ポンプ・コンベア等の省エネルギー化や窒素酸化物除去装置の導入なども想定している。

 基幹的設備改良工事による延命化は工事完了から15年後の41年度(令和23年度)が目標。CO2削減率は概算値として11・14%を見込んでいる。

 工事金額の年度別内訳が25年度=0円、26年度=26億7768万円、27年度=17億8512万円を試算(21年3月時点)。近年での原材料や人件費などの価格高騰を受けてさらに上昇することが予想される。

 23年度には、ごみ処理基本計画および循環型社会形成推進地域計画の委託業務を4月中に発注し同月内に契約する。10月ごろまでに具体的な整備内容や工事費などの詳細をまとめ、12月にも交付金申請を行う計画。

 順調に進めば24年度には実施計画や設計に取り掛かり、25年度から3カ年で工事を進めていく。工期期間中には処理できないごみが発生するため、処理業務については外部に委託する必要があるとしている。

 当初予算ではこのほか、衛生センターの修繕費として設備に1億8061万7000円、建物に234万6000円を措置している。

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