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栃木県那須塩原市

那須塩原市、鳥野目浄水場を全面更新、総事業費50億円、土木建築6月頃公告、24年度に設備を発注

2023/04/05 栃木建設新聞

 那須塩原市は、鳥野目浄水場(東原)の更新工事に着手する。浄水施設や管理棟を全面的に改築し、急速ろ過方式に統一する。2023年度は主要施設の管理棟、急速ろ過池棟、凝集沈澱池の土木建築工事を一括し、6月頃に条件付き一般競争が公告される見通し。土木建築工事の期間は26年度までの4カ年。24年度は早期に電気機械設備工事を発注。27年4月の供用開始を目指す。総事業費は約50億円。23年度予算に土木建築工事の継続費20億4160万円を計上。27年度は場内舗装など付帯工事を予定している。

 鳥野目浄水場は旧黒磯市街地を主な給水区域とする基幹施設。計画給水人口は4万2500人。1934年(昭和9年)の創設時のろ過池を利用するなど全体が老朽化している。18年度の耐震診断で補強ができないとの判定を受け、全体を更新して耐震化する。

 現在の処理方式は緩速ろ過と急速ろ過の併用。更新にあたっては、台風などによる原水汚濁に対応しやすく、管理費用が削減できる急速ろ過方式に一本化する。現在の1日最大処理能力は1万7280立方m。将来の水需要に合わせて更新後は1万6000立方mにダウンサイジングする。

 新管理棟は現管理棟付近に建設。規模はRC造平屋建て建築面積約500平方m。内部は監視事務室、電気室・発電機室、会議室、水質検査室、次亜貯蔵室などを配置する予定。

 急速ろ過池棟と凝集沈澱池は緩速ろ過池付近に並ぶ形で配置。急速ろ過池棟はRC造地下1階地上2階建て建築面積約1150平方m。急速ろ過池6池を設置する。

 凝集沈澱池はRC造地下1階地上2階建て建築面積約860平方m。沈澱池は4池。前段の着水井、薬品混和池は2池ずつ配置する。詳細設計はNJSが担当した。

 23年度に発注する土木建築工事は場内配管を包含。土木、建築、管の3工種を交えたJV編成が有力。継続費の年割額は23年度3億4430万円、24年度8億5250万円、25年度4億7630万円、26年度3億6850万円。

 24年度からの電気機械設備工事は3カ年継続で事業費は約28億円を想定。27年度は新施設を供用するとともに、舗装など場内付帯工事の発注を予定している。配水池は更新した第3と第4(89年建設)を使用していく。

 既存のろ過池(緩速6池、急速4池)や沈澱池(急速用3池、緩速用1池)、着水井(1池)、薬品混和池(1池)、管理棟などは新施設の供用開始まで使用。解体撤去については今後、検討する。

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