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茨城県ひたちなか市

市民球場を順次改修/29体育施設の方向性示す

2023/04/08 日本工業経済新聞(茨城版)

 ひたちなか市は、市スポーツ振興課が所管する29(屋内4施設、屋外25施設)の体育施設について、施設の基本方針と整備・検討スケジュールなどをまとめた。計画期間が2023~32年度の10年間。総合運動公園では、市民球場グラウンドの改修や総合体育館の高圧ケーブル更新に取り組む。那珂湊体育館や武道館、石川町プールなど8施設については、集約化や廃止などの検討を進めていき、28年度以降の解体工事や跡地活用を計画。施設の保有適正化を図っていく。

 市の体育施設は29施設が立地し、このうち約7割の施設が設置から30年以上が経過している。老朽化が進み、改修費などの維持管理費が嵩んでいる状態。規模・機能面など既存施設の現状や課題を把握し、今後の体育施設のあり方をまとめた。

 施設の基本方針では、現在の機能を保持しながら維持・補修等を行う「現状維持」と集約化や複合化、転用または廃止等を検討する「総量コントロール」に分類。事業実施による効果は、1年あたり5700万円の削減を見込んでいる。

 総合運動公園市民球場(新光町49)では、維持管理を進めるものとして本年度にグラウンド整備や防護フェンスの張り替え、非常用発電機更新などを実施する。工事費には総額8902万2000円を充てる。秋ごろの工事着手に向けて準備を進める。

 同施設は現況で、外壁爆裂や構造クラック、柱の雨漏り痕、屋根の発錆、シーリング劣化が見られる状態。28年度以降には、LED化改修工事を予定している。

 総合運動公園総合体育館では、高圧ケーブル更新に工事費891万円を予算化。28年度以降にはエレベーター更新工事を見込んでいる。

 市の中核施設となる松戸体育館(松戸町2―6―1)では、23~27年度内に屋上屋根の防水工事やサブアリーナの照明LED化改修工事を計画。28年度以降には消防設備火災受信機の更新工事を予定している。

 集約化や廃止を検討する対象は▽那珂湊体育館▽武道館▽津田運動ひろばテニスコート▽石川町プール▽佐野プール▽馬渡プール▽枝川プール▽那珂湊運動公園相撲場―の8施設。

 プール施設では山新スイミングアリーナや青柳公園屋内プール、東海スイミングプラザや市内民間施設などの代替利用を検討し、集約化を図る施設とする。計画では23~27年度にかけて地域と利用団体に説明し、廃止後の跡地利用を検討。順調に進めば28年度以降に解体工事に取り掛かる。

 津田運動ひろばテニスコート(津田1736―1)では、損傷が見られるウレタンコートから砂入り人工芝に機能改善を行い、コート数の縮小など集約化を検討する。

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