神栖市は12日、波崎東部地域活性化基本構想をまとめた。波崎東ふれあいセンター用地とはさき生涯学習センターの活用へ、新たな機能導入を模索。市営住宅建て替えに伴う活用可能地の分譲・サービス付き高齢者向け住宅・シェア農地等の整備も検討する。さらに、豊ヶ浜運動公園周辺の未利用地活用や波崎海水浴場の魅力向上、波崎かもめ公園等の活用・再整備などを盛り込んだ。2023年度は基本計画の策定に着手。大型連休前後に支援業務のプロポーザルを公告する予定だ。
波崎東ふれあいセンター用地とはさき生涯学習センターの活用について、「住民のための生活拠点」「観光客等のための交流拠点」の機能を兼ね備えた拠点施設として活用を検討。主な導入機能例として▽地域交流機能=多目的室、会議室、シェアオフィス▽地域情報発信機=観光情報、地域活動情報▽防災機能=避難場所▽物販機能=食品・日用品、お土産・移動式販売▽飲食機能=食堂・レストラン、キッチンカー▽医療機能=診療所・薬局-。
市営の東町住宅建て替えは、3カ年継続費20億493万7000円。規模がRC造3階建て(エレベーター設置)、延べ床面積3269㎡(敷地面積6052㎡)、3DK29戸、1DK21戸で計画している。24年度に完成する見込み。活用可能地が生まれるため、子育て支援住宅やサービス付き高齢者向け住宅、多目的な利用が可能なオープンスペースなどの整備を検討していく。
豊ヶ浜運動公園周辺未利用地の活用も模索する。「サーフィンとの相性がいいスケートボードパーク」「海をテーマにしたアスレチック広場」などが案にあがる。また、波崎海水浴場を「海のスポーツ公園」として整備することが一案としている。波崎海水浴場については老朽化するサンサンパークの改修をはじめ、飛砂対策、駐車場の通年利用促進などを盛り込んだ。
波崎海岸砂丘ではトイレや防犯カメラなどの整備を進めつつ、海岸性植物の植栽や砂丘キャンプ場としての利用も視野に入れる。波崎かもめ公園等においてはアート公園としての活用が案にあがる。付近の中洲活用は国・県とともにさまざまな可能性を含め検討を進めていく。
事業主体は、計画・企画段階では市が中心となり、地元組織や民間企業の意見を取り入れながら進める流れを想定。施設整備段階は、市が中心となりつつも民間活力導入の検討に入る。管理・運営段階に入ると、市や地元組織等、民間企業による施設の管理・運営を想定している。
事業スケジュールに関しては短期・中期・長期に区分けし、各期3~5年のスパンを想定。今年度に策定する基本計画でより具体的な事業スケジュールを固める。
基本構想策定に当たっては、基礎調査や素案検討を検討委員会など関係機関・団体と調整しながら取りまとめた。支援業務については八千代エンジニヤリング(新宿区)が担った。