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(社)埼玉建築設計監理協会

設監協が第23回卒業設計コンクールを開催、県知事賞は宮本早紀さんが選ばれる

2023/04/25 埼玉建設新聞

 埼玉建築設計監理協会(神田廣行会長)は23日、川口リリア展示ホールにて第23回卒業設計コンクールを開催した。同コンクールは建設業界の未来を担う人材育成を後押しするためのもの。今回は9大学から計29作品が参加。厳正な審査の結果、栄えある県知事賞は北本市の神社を題材とする宮本早紀さん作「北本循環交流神社~氏子が生み出す多世代コミュニティ~」が選ばれた。

 主催者が選定する埼玉建築設計監理協会賞は、馬場琉斗さんが制作した「東京浸透水域-根となる擁壁の更新と幹となる建築の更新-」に贈られた。

 審査当日は審査員や来賓、学生らが来場。審査員が各賞の候補作品を選定した後、学生がプレゼンテーションを行った。コンクール開催に当たって、神田会長は「今回出展した学生たちは、新型コロナウイルスの影響で今までと違う環境で勉強してきたはず。作品にもその想いが込められていると感じた」と語った。

 表彰式の最後、審査員長を務めた岩城和哉東京電機大学教授は「全体的に多大なエネルギーがかけられていた。題材に対して他人事のように接するのではなく、実感を持った提案が多かった。それぞれの着眼点で問題意識が形にされており、小屋のような形式の作品から軽トラハウスをイメージした作品、未来都市を想定した作品まで、作品に多様性がある点が非常に面白かった」と総評を述べた。

 受賞者の概要は次のとおり。

▽受賞者(大学名)=作品名――の順(敬称略)

【県知事賞】

 ▽宮本早紀(実践女子大学生活科学部生活環境学科)=北本循環交流神社~氏子が生み出す多世代コミュニティ~

【準埼玉賞】

 ▽高波晴夏(実践女子大学生活科学部生活環境学科)=Green.Blue.Stage.Less~世界を導く 大宮浮遊鉄道・都市計画~

【埼玉建築設計監理協会賞】

 ▽馬場琉斗(工学院大学建築学部建築デザイン学科)=東京浸透水域-根となる擁壁の更新と幹となる建築の更新-

【準埼玉建築設計監理協会賞】

 ▽野本榛奈(日本工業大学建築学部建築学科)=受け継ぐ学び舎-厩の改修と道具小屋の再生による養沢活性化―

【特別審査員賞】

 ▽山口華奈(東洋大学理工学部建築学科)=自然と暮らす-他生物の器となりうる建築-

 ▽渡邉啓介(ものつくり大学技能工学部建築学科)=仮設的な山羊小屋のビルド/デザイン 埼玉県東松山市農園の看板ヤギレスキュー

 ▽平原朱莉(日本女子大学家政学部住居学科)=生木の風化と循環を体感する-原始の思考と現代の技術で再生する人工林-

【埼玉県住宅供給公社賞】

 ▽野口裕莉菜(日本大学生産工学部建築工学科)=みちが続く先に

【さいたま住宅検査センター賞】

 ▽向田大亮(東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科)=自然回帰

 ▽阿部泰征(工学院大学建築学部建築デザイン学科)=痕跡への応答-釜石鉱山選鉱場跡地における資料館の提案-

【JIA埼玉最優秀賞】

 ▽山口華菜(同上)

【JIA埼玉優秀賞】

 ▽野本榛奈(同上)

 ▽陳禹行、高井祐来(東京電機大学理工学部理工学科)=高架×学び舎~首都高速道路の活用による新たな川辺空間の提案~

【総合資格学院賞】

 ▽齋木陸斗(日本工業大学建築学部建築学科)=農と食のふれあいファームー菖蒲町における自然と共存する交流拠点-

 ▽今泉友希(芝浦工業大学システム理工学部環境システム学科)=ヤネが織りなす意識の拡張-草加の核となる生活ケア拠点-

【日建学院賞】

 ▽冨永典子(芝浦工業大学システム理工学部環境システム学科)=IORI-グリーンロードから始まる地域の一期一会-

 ▽陳禹行、高井祐来(同上)

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