北陸地方整備局信濃川下流河川事務所長から本年度より就任した小川課長。「上流県での勤務が初なので、日々勉強」と気を引き締める一方「群馬県での生活を楽しみながら、群馬県のために尽力したい」と意気込んだ。
県内の河川事情については「2019年東日本台風では、本県でも県内観測史上最大の雨量を記録した」と当時の状況を振り返ると「気候変動の影響により、さらなる災害の激甚化・頻発化が予測されている中で、防災・減災対策の推進は急務」と緊張感を示す。その上で「災害レジリエンス№1の実現に向け、氾濫域を含めた流域全体のあらゆる関係者が一丸となって、流域治水を推進していくことが目下の課題」と力強く語った。
こうした中、県土整備部全体の重点施策である◇防災・減災対策の推進◇地域の連携・交流機能の強化◇県土整備分野のDXの推進-を踏まえ本年度は「河道拡幅や堤防整備などのハード対策と併せて、市町村と連携して水害発生時の的確な避難行動を支援する情報発信等のソフト対策を推進する」と語る。また、県内にはダムを含め、数多くの治水施設があることに触れ「県内のみならず、下流都県を守るインフラの役割やその効果を知っていただくとともに、より多くの方に訪れていただけるような地域の賑わい創出、魅力発信にも取り組んでいきたい」と話した。
若手職員について尋ねると「経験に縛られない変化への適応能力が若手の強み」と一言。「未来を担う若手が、生き生きと働ける、魅力ある職場であることが、明るい群馬の未来を作るうえで必要不可欠」と期待を口にすると「若手とベテランが遠慮なく言いたいことを言い合い、おかしいことをおかしいと言える心理的安全性の高い職場にしていきたい」と述べた。
建設産業へは「社会資本整備の維持管理の担い手として、また、災害時においては地域の安全・安心の守り手として最前線で支えていただいている」とし「まさにエッセンシャル・ワーカー」と言い切る。また、「社会資本を取り巻く環境が急激に変化する中、建設業界全体の働き方改革、担い手確保や育成につながる魅力発信など、業界の皆さまと連携・協力して取り組みたい」とコメントした。
趣味は読書や旅行。ここ数年、コロナ禍であまり出歩けることができなかったが「レンタカーで県内巡りを楽しみたい」と新天地での発見を期待した。