県道路建設課は、那珂市額田南郷地内で額田跨道橋(仮称)の整備を計画している。JR水郡線との立体交差となり、線路下を潜るアンダーパス形式で整備する予定だ。本年度の予算に加えて、限度額9000万円の債務負担行為(2024年度)を設定。JRと夏までに設計業務に係る委託協定を結べるよう準備を進めている。また、同課では東成井跨線橋など2橋の事業費として上限額20億円の債務負担行為を組んだ。
額田跨道橋の整備予定地は県道常陸那珂港山方線沿いで、JR水郡線額田駅より約350m南下した箇所。東側に位置する水郡線下の盛土をくり抜き、アンダーパス形式で整備するもの。構造形式や橋長などはJRとの設計で固める。県道常陸那珂港山方線整備の一環で、今回の施工計画区間は、国道349号から水郡線をアンダーパスで抜けて木島大橋(那珂市)までをつなぐ約2・3㎞区間の一部に当たる。
東成井跨線橋は石岡市東成井に位置し、JR常磐線を跨ぐ跨線橋。昨年度からJR跨線部に着手しており、今年度からは県施工2工区分(A1~P3区間、P4~A2区間)の上部工事に着手していく。2件とも7月をめどに一般競争入札を公告。18カ月の工期で完成させていく。1工区につき長さ約100mで180tの鋼橋製作と架設が工事内容となる。
全体の諸元が橋長260m、総幅員11・65m(有効幅員10・75m)。上部工が鋼7径間連続合成少数鈑桁(クレーン架設工法)、下部工は逆T式橋台(杭基礎)。支承形式については、橋軸方向が免振支承で直角方向が固定する計画。
国道355号石岡岩間バイパス4車線化の一環で、4車線化に伴う総事業費は60億円。土浦土木事務所が4530m(40億円)、水戸土木事務所が延長3320m(20億円)。土浦土木については小美玉市区間を間に挟み、北側の石岡市東成井~真家の2220mと、南側の石岡市山崎~根当の2310mを担当する。
直近では3月に上部製作工事を横河NSエンジニアリングが1億7656万円で受注。製作工54m(鋼重106・7t)を進めている。
入札条件には鋼橋上部1000点以上、単体または経常JVを要求。国内における鋼橋上部製作工事に関する公共工事元請施工竣工実績などを求めた。また、特別簡易型(Ⅱ)総合評価を採用している。
下部工事については木村工務店や小桜建設、白田組土木、市村土建が請け負った。詳細設計については長大(中央区)が20年度に受託した経緯がある。