県土木部が計画している一般県道小山環状線の間中橋架替を含む間中工区(小山市)の全容が明らかになった。一般国道四号(同市粟宮)を起点に、一般県道萩島白鳥線(同市間中)を終点とする延長一、七〇〇mを計画区間とし、間中橋架替工事、都市計画道路三・四・二間々田小金井線地下立体横断、ランプ部、四号交差点改良等を含む全区間で概ね高盛土による工事を想定。四車線、両側歩道付きの標準幅員二四・五mの道路を新設する。四車線完了までの概算事業費は、百十億円と試算されている。
土木部では、現在の道路交通量や接続する道路整備状況などを勘案し、全区間にわたり幅員一二m、片側歩道付きの暫定二車線供用に向けた整備を事業化することにした。二十五日までに、県栃木土木事務所が八回にわたる地元説明会を開催、用地丈量測量、物件調査等に対する基本的了承を得た。
同事務所では、来年度国庫補助事業要望候補路線として、本庁道路建設課の意見を求め、並行して用地測量、間中橋詳細設計などの業務委託や用地取得を事業に盛り込みたい意向。間中橋架替工事が緊急性を要することから、可能な限り早期着手を目指すとし、国の事業採択が得られ次第、橋梁部からの着工を検討している。暫定二車線工事には七年程度かかるとみられ、橋梁建設費を含む二車線区間の事業費は概算で七十億円に上るという。
間中橋は一級河川思川に架かる橋長八八・七m、総幅員四m(車道幅員二・五m)のコンクリート橋。地形が緩やかに傾斜し、思川の増水時には橋が水面に没する潜り橋となる。昨年の豪雨で流され、復旧工事で今年度当初に開通したものの、狭幅員のまま。このため、土木部では早期の架け替えを計画。思川をほぼ直角に横断する形状で、橋梁部約四五〇m、取付部延長(右左岸合計)一、二五〇mの長大橋を計画した。
地元説明会では、用地買収範囲として四車線区間をを示し、小山市が計画している間々田小金井線(幅員一六m)をアンダーパスする立体交差部は、道路部幅員三八・二mと両側法面部を用地買収範囲として説明した。地下部分は、中央分離帯二m、車道二車線七・七五m×二、路肩等両側一・五m。地上部は側道一車線(幅員五・五m)と三・五mの歩道を両側に設置する。
また、将来の四車線化を想定したランプ部についても、盛土部の車道のほか、片側に一車線(幅員五・五m)のランプと歩道(三・五m)等を設置するほか、必要に応じ側道を計画していく。
間中工区は五年度に平面図作成、六~七年度に道路概略設計、八年度には四号東側のJR立体交差部の予備設計、間中橋の橋梁比較設計を完了した。比較設計では、二車線区間の上下部構造形式について八案の提出を求めている。
間中工区は、暫定二車線での供用により、増大する交通量分散化を図る。小山環状線の重要個所に位置付けられ、将来は新四号や一般国道五〇号、都市計画道路小山栃木都賀線(主要地方道小山栃木線)と交差させ、北関東自動車道都賀ICに至る小山・栃木圏の大動脈となるネットワーク構想も検討されている。