国土交通省は道路の技術開発・新技術導入に関し2023年度、6つの技術(表参照)で従来技術との比較検討の原則化に踏み切った。軽量・耐久な横断歩道橋床版、繊維補強コンクリート床版、はく落抑制の覆工など新技術導入促進計画に位置付けられたものが中心で、マニュアル案や要領案、ガイドライン案がまとめられており現場実装をスタートする。
新技術導入促進計画は、積極的に新技術を取り入れる中でも重点的に取り組む技術についてまとめたもの。各地方整備局などから幅広く道路行政の技術開発ニーズを聴取し、研究開発が必要な技術は、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)やPRISM(官民研究開発投資拡大プログラム)などを活用して研究開発。道路技術懇談会での決定を受けて同計画に位置付ける。導入促進機関で検証・検討や、必要に応じて現場で実証実験などを行う。
出口戦略となる現場実装の促進へ▽技術基準・要領などの改正▽性能カタログへの掲載▽入札契約手続きにおける義務付け・誘導(入札説明書への記載、総合評価など)▽ガイドラインや各種要領等への反映―につなげる。
また、新しい技術のため、導入に際してのマニュアルや要領、ガイドラインなどいずれも案の状態からスタート。従来とは異なり、ニーズを受けて研究開発、検証検討・実証実験から現場実装まで3年程度の短期間で進めていく流れとなっている。実装を進めていく中でそれぞれ案を取るなどの対応につなげる。