埼玉県土木施工管理技士会(松本泰典会長)は19日、2023年度通常総会をさいたま市内の埼玉建産連研修センターで開催した。役員改選では松本会長、技術顧問・副会長の山口勝氏の再任が決まった。松本会長はあいさつで「時代の変化に対応しつつ、会員の技術力と社会的地位の向上などの会の目的である事業の実施に加え、現場の課題解決に向けて取り組む」と述べた。
来賓には関東地方整備局企画部の須藤純一技術調整管理官、県土整備部の木村暢宏建設管理課長、さいたま県土整備事務所の小高巌所長、埼玉県建設業協会の伊田登喜三郎会長、全国土木施工管理技士会連合会の小林正典専務理事が招かれた。須藤管理官は「本年度をDX躍進の年として具体的な成果をあげたい」と述べると、木村課長は「週休2日制モデル工事は昨年度から緊急工事など対象外工事を除いて原則すべての工事で設定し、本年度は全体の7割以上を発注者指定で行う」と述べるなど、働き方改革や生産性向上への取り組みを進める姿勢を示し、工事の品質確保や円滑な施工、後進の指導について協力を求めた。
事業計画には▽施工・施工管理技術に関する講習会、研修会、現場見学会の開催▽県、国の地域事務所との技術懇談会などを盛り込んだ。研修会は、i-Construction、工事情報共有システム(ASP)、遠隔臨場などをテーマに予定している。
役員改選では、松本会長、山口技術顧問の再任が決まったほか、新任では、さいたま支部の根岸清志氏(島田建設工業)が副会長、同支部の小林学氏(島田建設工業)が支部長、朝霞支部の木下武久氏(木下建設)が支部長、同支部の本山貴之氏(紀和建設工業)が副支部長、秩父支部の三ツ井一浩氏(秩父土建)が支部長、同支部の久保晋治氏(山口組)が副支部長にそれぞれ選任された。
閉会のあいさつで山口技術顧問は「当技士会の事業活動も、この3年間はコロナの影響で思うような活動ができなかったが、今年度は感染対策に配慮しつつ、事業計画に則った活動を積極的に実施していく。特に、発注者が進めている建設現場の生産性向上、働き方改革に資する取り組みへの対応、具体的には、様々なツールの導入に対し、これをうまく使いこなしていけるようにするための講習会や、活用している現場の見学会など実施する。また、来年4月には、時間外労働の罰則付き上限規制が適用されることから、会員各社の取り組みや現場を担当する皆様の意見などを参考に、年内をめどに検討していきたい」と方向性を示した。
写真=総会のもよう