記事

事業者
(一財)建設業振興基金

【若年者入職促進】タスクフォースがスタート/工業高校生の訓練校体験など意見

2023/05/31 本社配信


 建設産業人材確保・育成推進協議会(人材協、事務局・建設業振興基金)は、2023年度の新たな取り組みとして若年者入職促進タスクフォースをスタートさせた。建設産業における若年入職者などの促進に向けて、産・学・官が共同して一体的に活動し、関係省庁や教育機関など連携体制を強化した。30日の第1回会合では、工業高校生徒が、建設関係訓練校で体験学習する取り組みなどの意見が出ており、モデルケース的に実施することも視野に入ってくる。

 タスクフォースは、建設業振興基金を事務局に、全国建設関係訓練校等連絡会議、教育関係、建設業団体、建設関連業団体、関係省庁として国土交通省、厚生労働省、文部科学省が参画している。当面の活動内容として▽業界団体等と教育委員会、地元高校との連携の円滑化▽教育委員会等に対して通知等を発出し、円滑な連携を呼びかけ▽業界団体等の取り組みから優良事例を発掘・抽出して水平展開―などに取り組む。

 工業高校生徒および先生が、建設関係訓練校で体験学習する取り組みについては、訓練校等連絡会議側が提案した。学校現場という限られたスペースの中で生徒がさまざまな体験をするのは難しいことから、訓練校で体験することのメリットは大きい。実際に取り組んでいる訓練生との交流も図られる。

 その一方で、学校側から、安全面、教育課程へ組み込めるのか、費用部分がネックになるとの声があった。生徒の保護者の同意、カリキュラムとして対応できるのか、費用面では例えば往復の交通費はじめ訓練費用などをどのようにするのかなど。また、訓練期間については、長期のパターンや一泊二日なども考えられ、できる形から取り組む方向で意見調整となりそう。

 なお、タスクフォースのメンバーは、全国建設関係訓練校等連絡会議から利根沼田テクノアカデミー、広島建設アカデミー、全国建設産業教育訓練協会、北陸建設アカデミー、職人育成塾。教育関係は全国工業高等学校長協会、全国高等学校土木教育研究会。建設業団体などからは日本建設業連合会、全国建設業協会、全国中小建設業協会、建設産業専門団体連合会、全国測量設計業協会連合会、建設コンサルタンツ協会、全国地質調査業協会連合会。行政は、国交省が不動産・建設経済局、厚労省は職業安定局など、文科省の初等中等教育局となっている。

若者の入職を促すためタスクフォース発足

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら