記事

事業者
茨城県阿見町

橋梁予備設計9月に/りんりん新コース整備へ

2023/06/13 日本工業経済新聞(茨城版)

 阿見町は、つくば霞ヶ浦りんりんロードの新たなサイクリングコース整備に向けて、花室川に架かる橋梁の新設に動き出す。本年度には測量や予備設計に着手するため、委託費を9月補正予算で確保する。2024年度には詳細設計のほか、霞ヶ浦沿いで堤防整備を行う国土交通省霞ヶ浦河川事務所との協議を進めていく。

 町内を通るつくば霞ヶ浦りんりんロードは、自衛隊武器学校の付近(青宿地区)で湖岸を離れ、国道125号に迂回するコースとなっている。市では新たなサイクリングコース実現に向けた協議を進め、今年5月に関係機関との合意に至った。

 市が整備する橋梁は延長40m規模。花室川に架設する。本年度に測量や予備設計をまとめ、24年度に詳細設計に着手。霞ヶ浦河川事務所が行う堤防整備の進ちょくを見ながら25年度以降、工事に取り掛かる。

 霞ヶ浦河川事務所の堤防整備は、湖岸沿いの延長約900mが対象。管理用道路(W4m)の併設を計画している。現況では、地下に空洞が見られたことや軟弱地盤であることが分かったため、追加で調査を実施しており設計を見直す必要があるとしている。23~26年度で計画していた堤防工事もずれ込む見込み。

 町では今後の取り組みとして①橋梁整備に係る全体事業費の精査②堤防設計と橋梁設計との調整、整備スケジュールの調整③武器学校の保安上の措置④武器学校の訓練(湖岸スロープ使用)に対する配慮⑤早急な街の橋梁予備設計が必要―との課題を挙げている。

 現在のサイクリングコースとなっている国道125号は、道幅も狭く交通量が多い状態。周辺には霞ヶ浦高校や土浦第三高校などがあり通学路にもなっている。新たなサイクリングコース整備により、地域における安全性が高まるとともに、霞ヶ浦湖岸を周遊する魅力あるりんりんロードが実現する。

記事資料

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら